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陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)による東日本大震災の緊急観測結果(18)

2011年3月11日14時46分頃、東北地方の太平洋沖で国内観測史上最大となるマグニチュード9.0と推定される地震が起こりました。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、2011年3月12日から行なっている当該地域の継続調査として、3月24日10時24分頃(日本時間)に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー)*1とパンクロマチック立体視センサ(プリズム)により現地の緊急観測を実施しました。ここでは、速報としてアブニール・ツーによる観測結果を報告します。

図1は今回観測した画像全体の様子を示したもので、アブニール・ツーのバンド3, 2, 1を合成したトゥルーカラー合成画像で表示しており人の目で見た色に近くなっています。明るい白色は雪や雲です。
図1: 今回観測した画像全体
図1: 今回観測した画像全体
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観測日時: 2011年3月24日10時24分頃(日本時間)

センサ: AVNIR-2(アブニール・ツー)

ポインティング角: 0°

図2から図9は各被災地域について、3月24日に観測した画像を追加したものです。被災3日後の3月14日と比較すると、少し水が引いてきたことがわかります。図3では3月19日の画像で漂流物が確認されましたが、3月24日では漂流物の位置が変わっていませんでした。 図6の3月14日観測画像で沿岸10から20km付近に確認できた漂流物が、3月24日に観測した画像では確認できませんでした。
図2: 岩手県宮古市付近の様子(約10km×10kmのエリア)
図2: 岩手県宮古市付近の様子(約10km×10kmのエリア)

左図:地震後(2011年3月24日)、中央図:地震後(2011年3月19日)、右図:地震前(2011年2月27日)

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図3: 岩手県山田町付近の様子(約10km×10kmのエリア)
図3: 岩手県山田町付近の様子(約10km×10kmのエリア)

左図:地震後(2011年3月24日)、中央図:地震後(2011年3月19日)、右図:地震前(2011年2月27日)

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図4: 岩手県大槌町の冠水の様子(約10km×10kmのエリア)
図4: 岩手県大槌町の冠水の様子(約10km×10kmのエリア)

左図:地震後(2011年3月24日)、中央図:地震後(2011年3月19日)、右図:地震前(2011年2月27日)

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図5: 岩手県大船渡市付近の様子(約10km×10kmのエリア)
図5: 岩手県大船渡市付近の様子(約10km×10kmのエリア)

左図:地震後(2011年3月24日)、中央図:地震後(2011年3月19日)、右図:地震前(2011年2月27日)

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図6: 陸前高田から南三陸までの冠水の様子(約50km×50kmのエリア)

左図:地震後(2011年3月24日)、中央図:地震後(2011年3月14日)、右図:地震前(2011年2月27日)

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図7: 陸前高田から気仙沼までの冠水の様子(約20km×20kmのエリア)
図7: 陸前高田から気仙沼までの冠水の様子(約20km×20kmのエリア)

左図:地震後(2011年3月24日)、中央図:地震後(2011年3月14日)、右図:地震前(2011年2月27日)

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図8: 南三陸町付近の様子(約10km×10kmのエリア)
図8: 南三陸町付近の様子(約10km×10kmのエリア)

左図:地震後(2011年3月24日)、中央図:地震後(2011年3月14日)、右図:地震前(2011年2月27日)

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図9: 石巻市および北上川周辺の様子(50km×30kmのエリア)

左図:地震後(2011年3月24日)、中央図:地震後(2011年3月14日)、右図:地震前(2011年2月27日)

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取得された画像は、内閣府を始めとする防災関係省庁並びに地方自治体等に提供しています。

なお、JAXAでは今後も当該地域を継続して観測する予定です。

*1 高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー):

青域から近赤外域の電磁波を4つのバンドで観測することができる光学センサで、衛星直下を観測の際には幅70kmの範囲を地上10mで識別できる能力があります。また、衛星進行方向に対して東西44度まで観測範囲を変更することができるポインティング機能を有しています。今回の画像は東側に0度で取得しました。

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