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地球が見える 2007年

バングラデシュを直撃したサイクロン「SIDR」

図1 2007年11月14日の「世界の雨分布速報」の画像(上)
上図赤枠内の南アジア域を拡大した図(下)
降雨量分布を雲画像*1に重ねて表示しています
Google Earthで見る世界の雨分布:2007年11月14日 (kmz形式、2.5MB)
2007年11月10〜16日の動画 (WMV形式、1.6MB)
2007年11月15日にバングラデシュ南部の沿岸地帯を大型のサイクロン「SIDR(シドル)」が直撃し、11月18日現在、バングラデシュ政府の公式発表ではすでに2,000人以上の死者が確認されています。また新聞報道によれば死者の数はさらに増えることが予想されています。
図1は2007年11月14日6UTCに観測された「世界の降雨量分布」*2であり、バングラデシュに近づいているサイクロン「シドル」が観測されています。また動画では、インド洋を北上する「シドル」の動きが良くわかります。

図2 「世界の雨分布速報」で作成している降雨データから計算した、
2007年11月10〜16日の積算雨量(単位はmm)
2007年11月10〜16日の動画 (GIF形式、564KB)
図2に、1時間ごとの降雨データを2007年11月10日から16日まで積算した降雨量を示します。積算降雨量の多いところ(黄色〜赤色の領域)は、「シドル」の進路と対応しています。この図から、インド洋を北上し、バングラデシュの沿岸地帯を直撃した後、勢力を弱めながらも北東方向に進む「シドル」の動きと、それに伴う降雨量の大きさが定量的にわかります。



*1 雲画像は、気象庁、EUMETSAT(欧州気象衛星機構)、NOAA(米国海洋大気局)及び日本気象協会の提供による。

*2 JAXA/EORCでは、この11月より、「世界の雨分布速報」として、熱帯降雨観測衛星(TRMM)など複数の衛星観測データを使用して、観測から約4時間後の準リアルタイムで、高分解能の世界の降雨量の分布画像を作成し、インターネット上で毎時更新しています。
「世界の雨分布速報」で公開している降雨量の算出には、(独)科学技術振興機構(JST)のプロジェクト「GSMaP(Global Satellite Mapping of Precipitation)」が独自に開発したアルゴリズムが使用されています。GSMaP降雨強度推定アルゴリズムでは、世界で初めての衛星搭載降雨観測用レーダであるTRMM降雨レーダPRの情報が活用されています。衛星観測による全球の降雨分布を、毎時に可視化して公開するのは日本では初めてのことです。さらに観測後数時間以内という画像提供の早さは、マイクロ波放射計データを利用した全球降雨プロダクトしては、世界的に見ても最速のものの一つです。
複数の衛星によるシステム構築により、観測頻度の高い降雨量観測が可能となり、アジアなどの台風や豪雨災害の頻発する地域に対して、速やかな情報提供を行うことが可能となりました。

観測画像について:


(図1及び図2) (図1上及び図2をクリックすると二段階で拡大します)
観測衛星: 熱帯降雨観測衛星(TRMM) *3
観測センサ: TRMMマイクロ波観測装置(TMI)
観測日時: 2007年11月14日6時00分〜59分 (図1)(世界標準時)
2007年11月10日〜16日(図2)(世界標準時)
*3 TRMMは、NASA, NICT及びJAXAの共同プロジェクトです。

観測衛星: 地球観測衛星Aqua(NASA)
観測センサ: 改良型高性能マイクロ波放射計(AMSR-E) (JAXA)
観測日時: 2007年11月14日6時00分〜59分 (図1)(世界標準時)
2007年11月10日〜16日(図2)(世界標準時)

観測衛星: DMSP
観測センサ: SSM/I
観測日時: 2007年11月14日6時00分〜59分 (図1)(世界標準時)
2007年11月10日〜16日(図2)(世界標準時)

観測衛星: 静止気象衛星 *4
観測センサ: IR *4
観測日時: 2007年11月14日6時00分〜59分 (図1)(世界標準時)
2007年11月10日〜16日(図2)(世界標準時)
*4 気象庁、欧州気象衛星機構、米国海洋大気局及び日本気象協会の提供による。

(図1背景画像)
観測衛星: 環境観測技術衛星「みどりII」(ADEOS-II)
観測センサ: グローバルイメージャ(GLI)

関連サイト:
世界の雨分布速報
JAXA/EORC台風データベース
TRMM台風速報
地球が見える 台風・洪水
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