地球が見える 2004年
超大型台風23号、日本列島を縦断
台風23号(トカゲ)は沖縄、九州南部、四国の一部を次々に暴風域に巻き込みながら、北東の方向に進んでおり、20日から21日にかけて日本列島を縦断しそうです。 図1は10月19日11時9分(日本時間)にアメリカの地球観測衛星Terraに搭載されたMODISによる観測画像と同日12時49分(日本時間)にアメリカの地球観測衛星Aquaに搭載されたMODISによる観測画像を合成した台風23号の画像です。台風本体の雲の直径はおよそ1,200kmにも及んでいます。また、台風の北側から北東側に前線による大きな雲の塊を伴っていることがわかります。水色に見えているのは高層の氷でできた雲であり、台風本体の雲、台風に伴う前線の雲の両方ともに高層まで雲が発達していることが分かります。 図2は10月20日2時31分(日本時間)のAMSR-Eの準リアルタイム観測画像で、台風に伴う大気中の多量の水蒸気(海面上の青色が濃い部分)と強い雨を伴う発達した雲(黄色い部分)が見えています。
図3は10月20日10時34分(日本時間)、熱帯降雨観測衛星 TRMM に搭載されている降雨レーダ( PR )で観測した地表面付近の降水量を、可視赤外放射装置( VIRS )で観測した雲画像に重ねたもの、図4は同時刻に TRMM に搭載されている TRMM マイクロ波観測装置( TMI )が観測した降雨量です。赤い地域ほど雨が強いことを示しており、九州の一部と四国で激しい雨が降っていることがわかります。 台風23号は今月9日に大きな被害をもたらした台風22号とは違って、強風域が大変広い「超大型」(19日午後の時点)の台風です。台風が通過する前後で長時間にわたり強風が吹くことが予想されますので、厳重な警戒が必要です。 大きさと強さに関する詳細はこちら また、台風23号は「トカゲ」という名前がつけられています。これは日本の星座名の「とかげ座」からとったものです。 台風の名前に関する詳細はこちら さらに、台風23号のすぐ後ろには台風24号(ノックテン)が同様な進路で続いており、引き続いて注意が必要です。
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