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地球が見える 2009年

戦国時代、上杉家が活躍した国

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図1 新潟県とその周辺

図1は、ランドサット5号が1993年5月に撮影した新潟県とその周辺の画像に、ALOS(だいち)が2008年8月に撮影した上越市と、2008年11月に撮影した会津若松市および米沢市の画像を貼り付けたものです。画像中央灰色の部分が、日本の米どころである新潟平野です。新潟市街は日本海に面した、阿賀野川と信濃川の河口付近にあります。
戦国時代、ここ越後の国(現在の新潟県本州部分)を中心に、上杉謙信(うえすぎ けんしん)や直江兼続(なおえ かねつぐ)が活躍しました。そのゆかりの地、上越市は画像の左下、新潟市の南西約110 kmに、会津若松市および米沢市は東約90 kmに位置しています。
直江兼続は、1560年に坂戸城主・長尾政景(ながお まさかげ)の家臣の長男として新潟県南魚沼市で生まれました。6歳で長尾政景の子供である長尾景勝(ながお かげかつ)の小姓として仕えたとされます。
その後、上杉謙信の養子となった景勝に従って、直江津市にある上杉家の居城である春日山城に移りました。直江津市は1971年に高田市と合併して上越市となっています。

上越市(直江津市)

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図2 上越市と周辺画像
(Google Earthで見る上越市(kmz形式、4.73MB、低解像度版))

 図2はALOS(だいち)が撮影した新潟県上越市と周辺の画像です。画像中央を流れる関川河口に発達した高田平野の西端に直江津、高田の両市街地が位置しています。西側から上越市街を望む春日山には、戦国武将上杉謙信の居城、春日山城の城跡が残っています。その南側には、明治44年、日本で初めてスキー技術が伝えられた金谷山があります。画像下方の城跡は、徳川家康の六男、松平忠輝の居城として築かれた高田城城跡で、現在は公園となっています。

上杉景勝は、1598年に豊臣秀吉の命により、会津120万石(福島県会津若松市)へ加増移封されました。

会津若松市

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図3 会津若松市と周辺画像
(Google Earthで見る会津若松市(kmz形式、5.19MB、低解像度版))

図3はALOS(だいち)が撮影した福島県会津若松市と周辺の画像です。会津盆地南東端の青灰色の部分が市街地です。市街地中央に若松城、別名鶴ヶ城城跡が、公園として残っています。秀吉の死後、徳川家康との間に緊張が高まると、上杉景勝は新たな本拠地(神指城(こうざしじょう))を、若松城の北西、阿賀川沿いに築くことにしました。家康の侵攻により、工事は半ばで中断しましたが、二の丸四隅の土塁跡を画像から見ることが出来ます。若松城を凌ぐ規模であったことが伺えます。鬼門にあたる北西には、魔除けとした大けやきが残っています。これが北西の二の丸土塁跡に残る高瀬の大木です。

関ヶ原の戦い後、上杉景勝は、米沢市に30万石の減封、移封となりました。

米沢市

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図4 米沢市と周辺画像
(Google Earthで見る米沢市(kmz形式、5.19MB、低解像度版))

図4はALOS(だいち)が撮影した山形県米沢市と周辺の画像です。会津若松市の北方約50 kmに位置しています。画像中央の青灰色の部分が米沢市街で、米沢盆地の南端に位置しています。兼続は新しい城下町の建設に着手するとともに、治水事業にも力を注ぎました。東側を流れる松川(最上川)に築かれた谷地河原堤防は城下を洪水から守りました。その一部は直江提公園として整備されています。兼続が造った街は、その多くが現在の米沢市街の骨格として残っています。
画像中央の緑色の部分は米沢城本丸跡で、現在上杉神社となっています。藩祖上杉謙信を祀った神社とされています。その北西に上杉家廟所があり、歴代藩主が祀られています。南側の春日山林泉寺には、景勝夫人の菊姫を始め、歴代藩主の奥方や子女のお墓があります。また、兼続夫妻のお墓も、ここにあります。

なお、「だいち」の衛星画像は、NTTレゾナントグループの「goo地図」などで利用されています。「goo地図」では、画面左上の「航空」ボタンをクリックすると、背景が「だいち」画像に変わります。



観測画像について

観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)および
パンクロマチック立体視センサ(PRISM)
観測日時: 2008年8月10日01時39分頃(世界標準時)(図1、2、AVNIR-2、PRISM同時観測)
2008年11月5日01時40分頃(世界標準時)(図1、3、4、AVNIR-2、PRISM同時観測)
地上分解能: 10 m(AVNIR-2)および2.5 m(PRISM)
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)

 AVNIR-2 は、4つのバンドで地上を観測します。図は、いずれも可視域のバンド3(610 〜 690ナノメートル)、バンド2(520〜600 ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。

濃緑: 森林
明緑: 草地、農地
青灰色: 市街地
青色: 水域
茶色: 農地、裸地
白: 雲、建物

 PRISMは地表を520〜770 ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。
AVNIR-2の、バンド3 (610〜690ナノメートル)、バンド2 (520〜600ナノメートル)とバンド1 (420〜500ナノメートル)を赤、緑、青色に割り当てカラー合成したAVNIR-2画像を「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「明度(Intensity)」に変換(HSI変換)し、明度をPRISM画像で置き換えて再合成することで見かけ上、地上分解能2.5mのカラー画像を作成することができます。図2〜4はこのように高分解能の白黒画像と低分解能のカラー画像を組み合わせて合成された高分解能のカラー画像、つまりパンシャープン画像です。

観測衛星: ランドサット5号(米国)
観測センサ: セマティック・マッパー(TM)
観測日時: 1993年5月23日(世界標準時)(図1)
地上分解能: 30 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)

ここでは米国メリーランド大学のGlobal Land Cover Facility (GLCF) Earth Science Data Interfaceのサイトから無料でダウンロードしたデータを用いました。可視域のバンド3 (630〜690ナノメートル)、バンド2 (520〜600ナノメートル)、バンド1 (450〜520ナノメートル)に赤、緑、青色を割り当ててカラー合成したので、肉眼で見たのと同じ色合いとなります。

本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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