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地球が見える 2007年

白く輝く大砂丘レンソイス、ブラジル

図1 レンソイス周辺
(Google Earthで見るレンソイス (kmz形式、3.76MB、低解像度版))
図1は2006年10月に観測したブラジル北海岸にあるレンソイス大砂丘の画像です。小さな雲の固まりが点在していますが、画像の上半分は大西洋、下半分はマラニョン州の一部です。アマゾン川河口から東へ約700 km、州都サン・ルイスから東へ約260 kmに位置しています。(サン・ルイス旧市街は1997年、サン・ルイス歴史地区としてユネスコの世界遺産に登録されました。)また、画像右下のバレリーニャスはレンソイス観光の玄関口となる町です。
赤道付近の大西洋から吹き付ける東風は、海岸に沿って幅約50 kmにわたって真っ白な砂丘を作り出しています。内陸に向かって数十kmにも及ぶこの大砂丘の面積はおよそ1,550 km2で東京23区の約2.5倍に達します。1981年、この大砂丘を中心に自然を守るためレンソイス・マラニェンセス国立公園が作られました。
レンソイスとはポルトガル語でシーツの意味です。真っ白に敷き詰められた砂がシーツを広げたように一面に広がっています。この砂は水晶の成分である石英で出来ていて、不純物を含まず長い年月にわたり研磨されたため、光を強く反射して光り輝きます。

図2 砂丘の拡大図
(左の画像は雨季、右の画像は乾季に観測されたものです)
図2は砂丘の拡大図です。強風と海岸からの豊富な砂の供給を得て、三日月型砂丘(バルハン)が何kmにもわたり連鎖して続いています。バルハンは凸面は風上に、凹面は風下に形成される(参考:鳥取砂丘王国・砂と砂丘の移動)ことからレンソイスでは東風が強く影響していることがわかります。またバルハンは集団で存在することが多く、バルハン同士がお互いに相互作用して起こる衝突現象は数年から数十年かかる時間スケールのものです。
図2左の画像は雨季である5月に、右の画像は乾季である10月に観測されたものです。ここレンソイスでは年間約2,000 mmの降雨がありますが、風と砂の力が植物の生育を許しません。図から白い砂丘の間には無数の窪地の部分が見えますが、雨季にはここに一時的な池(潟湖、ラグーン)が数え切れないほど生まれます。砂丘の下には水が流れており、このため池ができるといわれています。降雨は1月から7月に集中し、その後池の水は徐々に消失していきます。画像で青緑色に見える部分は水がたまっていることを示しています。左右の画像を比べると雨季にはどれほどの池が現れるかがわかります。
砂丘の中に現れる池は深いエメラルドグリーンの輝きで、中には幅2 km、深さ5 mに達する池もあります。また、驚くことに水の中には小魚も棲んでいます。砂の中に生み付けられた卵が乾季を過ごし、雨季に砂丘に水が戻るとき魚となって再び姿を現すのです。



参照サイト:
鳥取砂丘王国ホームページ

観測画像について:
(図1、図2右、図をクリックすると二段階で拡大します)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)
観測日時: 2006年10月2日13時19分頃(世界標準時)
地上分解能: 10m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
AVNIR-2は、4つのバンドで地上を観測します。図1及び図2右は、いずれも可視域のバンド3 (610〜690ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド1 (420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。

(図2左、図をクリックすると二段階で拡大します)
観測衛星: ランドサット7号 (米国)
観測センサ: セマティック・マッパー (ETM+)
観測日時: 2000年5月23日(世界標準時)
地上分解能: 30m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
ETM+は米国メリーランド大学のGlobal Land Cover Facility (GLCF) Earth Science Data Interfaceのサイトから無料でダウンロードしたデータを用いました。AVNIR-2と同様に可視域のバンド3 (630〜690ナノメートル)、可視域のバンド2 (520〜600ナノメートル)、可視域のバンド1 (450〜520ナノメートル)の各バンドに赤、緑、青色を割り当ててカラー合成しました。 この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。

暗緑色: 森林
明緑色: 草地、農地
茶色: 市街地
青緑: 水域
白: 砂丘、雲

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
さざ波のように美しいサハラ沙漠の砂丘
地球が見える 陸地・地形
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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