地球が見える 2006年
AMSR-Eが捉えた夏期の北半球高緯度域における海面水温の上昇
このように、夏季の北半球高緯度域においては、水温の正偏差が近年顕著になっていると見られます。これは、北極域海氷分布域の減少と密接に関連しており、さらに地球温暖化と関連している可能性があります*2。 なお、2006年夏季に欧州では熱波に覆われたと伝えられましたが、海面水温偏差においても同様な傾向が見られます。すなわち図1において、地中海、北海及びバルト海にかけて顕著な正偏差が見られます。この偏差は2003年の海面水温偏差と同等で、今年の熱波も2003年夏季の欧州で見られたものに相当すると見られます*3*4。 JAXAはAMSR-E等の観測センサを駆使して、これからも地球環境の変動を解明するための観測・調査を続けていきます。また、北半球高緯度域における水温偏差に関しては、全観測期間について近々AMSR/AMSR-Eのサイトで公開する予定です。
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