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地球が見える 2005年

水平線から昇る初日の出スポット

納沙布岬 犬吠埼 大王崎 蒲生田岬 都井岬 与那国島 小笠原諸島
2006年を迎えるに当たって、日本の初日の出スポットを取り上げます。図は日本の南の海上、高さ約1,900 kmの宇宙から見た日本列島の様子です。図中のAからGをクリックすると、各地で水平線から昇る初日の出を見ることができる代表的な地点の拡大図が現れます。拡大図の幅はいずれも東西40 kmです。
日本で、一般の人が住める場所で最も早い日の出を見ることができるのは、フレームGの小笠原諸島の父島と母島です。父島は東京の南約1,000 kmに、母島は父島の南約50 kmに位置し、他の地域では見られない動植物の固有種が多いことから東洋のガラパゴスと呼ばれることもあります。
高所、離島を除いて日本で最も早い初日の出を見ることができるのは、フレームBの千葉県の犬吠埼です。犬吠埼の西の屏風ヶ浦は白亜紀の地層が大規模に露出しており、東洋のドーバーと呼ばれています。犬吠埼の北側には日本一流域面積が大きな利根川の河口があります。犬吠埼の西北西の佐原(さわら)と潮来(いたこ)は水郷の街です。佐原は、およそ200年前に大日本沿海輿地全図(だいにっぽんえんかいよちぜんず)を作成した伊能忠敬の出身地です。佐原には香取神宮があり、潮来の東の鹿島には鹿島神宮があります。また、昭和40〜54年(1965〜1979年)に堀込み・浚渫により人工的に作られた鹿島港が見えています。
北方領土、高所を除いて北海道・東北で最も早い日の出を見ることができるのは、フレームAの北海道の納沙布岬です。風蓮湖、根室半島の付け根の温根沼(おんねとう)が凍っている様子が分かります。
近畿地方で最も早い初日の出を見ることができるのは、フレームCの三重県の大王崎です。大王崎は志摩半島の東南端に位置し、周辺は伊勢志摩国立公園に指定されています。大王崎の近くには、真珠の養殖で有名な英虞(あご)湾と志摩スペイン村があります。北には1893年(明治26年)に御木本(みきもと)幸吉が世界で初めて真珠の養殖に成功した鳥羽市の真珠島、その西には伊勢神宮があります。伊勢神宮は内宮(ないくう)と外宮(げくう)の2カ所に分かれています。伊勢と鳥羽の間には正月のテレビ番組で中継されることが多い夫婦(めおと)岩があります。
中国・四国地方で最も早い初日の出を見ることができるのは、フレームDの徳島県の蒲生田岬です。蒲生田岬はアカウミガメの産卵場所として知られています。蒲生田岬の北側には阿波踊りで有名な徳島と吉野川、さらに北には四国と淡路島を結ぶ大鳴門橋が見えています。
九州地方で最も早い初日の出を見ることができるのは、フレームEの宮崎県の都井岬です。都井岬は日南海岸国定公園の最南端に位置し、天然記念物である「都井の野生馬」が約100頭生息しています。日南海岸の北の方には「鬼の洗濯板」、正式には「青島の隆起海床と奇形波食痕」と呼ばれる天然記念物があります。日南海岸の中ほどには鵜戸(うど)神宮と14世紀以降繁栄した油津港があります。
日本で最も遅い初日の出を迎えるのはフレームFの沖縄県の与那国島です。ここには世界最大の蛾「ヨナグニサン」(天然記念物)が生息しています。島の東端は東崎(あがりざき)、西端は西崎(いりざき)で、日本の最西端です。
以下の表は、その他の初日の出スポットも含めて、初日の出時刻、特徴などをまとめたものです。

フレ
ーム
初日の出スポット 標高 所在地 初日の出
時刻
備考
A 納沙布岬
(のさっぷみさき)
北海道根室市 6:49 高所、北方領土を除いて北海道・東北で最も早い初日の出。
蔵王 1,841 m 山形県と宮城県
の県境
6:46 北方領土を除いて北海道・東北で最も早い初日の出。
B 犬吠埼
(いぬぼうさき )
千葉県銚子市 6:46 高所、離島を除いて日本で最も早い初日の出。関東最東端。
富士山 3,776 m 静岡県・山梨県
の県境
6:42 犬吠埼よりも早い初日の出。
C 大王崎
(だいおうざき)
三重県志摩市 6:58 近畿地方で最も早い初日の出。
D 蒲生田岬
(がもうだみさき)
徳島県阿南市 7:05 中国・四国地方で最も早い初日の出。
E 都井岬
(といみさき)
255 m 宮崎県串間市 7:11 九州で最も早い初日の出
F 与那国島
(よなぐにじま)
沖縄県八重山郡
与那国町
7:32 日本で最も遅い初日の出
G 小笠原諸島
父島(夜明山)
母島(乳房山)
308 m
423 m
東京都小笠原
支庁小笠原村
6:17
6:16
日本で、一般の人が住める場所で最も早い日の出
南鳥島 東京都小笠原
支庁小笠原村
5:27 日本で最も早い初日の出。一般の人は住めません。
(注) 標高の記載のない地点では5 mの高さにおいて水平線から昇る太陽を見た場合の時刻を示しています。

2006年1月には陸域観測技術衛星(ALOS)の打上げが予定されており、打上げ後の搭載機器の点検後に最新の画像をお届けできる予定です。



参考サイト:
平成18年(2006年)各地の初日の出時刻(海上保安庁)

観測画像について:
(図)
観測衛星: LANDSAT-5、-7(米国)
観測センサ: TM(米国),ETM+(米国)
観測日時: 1997年〜2002年
TM及びETM+の30 m分解能の観測波長帯のうち、いずれも可視域のバンド3(0.63〜0.69µm)、バンド2(0.52〜0.60µm)、バンド1(0.45〜0.52µm)のデータにそれぞれ赤、緑、青色を割り当ててカラー合成した画像で、人間の眼で見たのと同じ色合いです。雪や氷や雲は白色ないし灰色に、植生は緑色に、土壌やまばらな植生は茶色に、水面は黒く見えています。海面の大部分は濃い青でマスキングしています。

(フレームA〜C、E及びG)
観測衛星: 地球観測プラットフォーム技術衛星「みどり」(ADEOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計(AVNIR)
観測日時: 1997年1月24日 (フレームA)
1997年1月20日 (フレームB)
1997年1月23日 (フレームC)
1997年1月17日 (フレームE)
1996年12月14日 (フレームG)
地上分解能: 16 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
AVNIRの 4つの観測バンドのうち、可視域の610〜690ナノメートル(バンド3)、近赤外域の760 〜890ナノメートル(バンド4)、可視域の520 〜600ナノメートル(バンド2 )のデータにそれぞれ赤、緑、青色を割り当てたカラー合成画像です。この組合せでは、肉眼で見たのと同じような色合いで植生を強調した画像となり、次のように見えています。なお、元画像の分解能は16 mです。
緑:森林、草地
灰紫:市街地、河原
黄土色:露出した土壌や岩石
白:建物、雪、雲
濃い紫:水面
黒:水面、濃い陰、データのないところ

(フレームD及びF)
観測衛星: 地球資源衛星1号「ふよう1号」(JERS-1)
観測センサ: 可視近赤外放射計(VNIR)
観測日時: 1998年4月4日 (フレームD)
1993年2月13日(フレームF)
地上分解能: 18.3 m×24.2 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
可視域の630〜690ナノメートル、近赤外域の760〜860ナノメートル、可視域520〜600 ナノメートルの各バンドに赤、緑、青色を割り当てているので、上記のAVNIR画像とほぼ同じように見えています。

関連サイト:
道東の冬景色:流氷と格子状防風林
霧のない晴れ上がった都、ロンドン

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画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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