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地球が見える 2006年

世界一高い南仏のミヨー橋を立体視

図1 ミヨー橋の立体視用画像
(目が疲れないように、あまり長い時間、見ないでください。カラー印刷してから見る場合は、pdfファイルをご利用下さい。左目用pdfファイル右目用pdfファイルも用意しました。)
図1は陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のパンクロマチック立体視センサ(PRISM)が2006年6月に観測した南フランスのミヨー橋です。ミヨー橋が図中央を左右に延び、タルン川が図右下のミヨーの市街地付近から蛇行しながら図の上の方に流れています。赤と青の色メガネをかけて図1を見ると、タルン川が深い谷を作り、その谷を越えて、ミヨー橋が左右の高原をつないでいることが分かります。画像の正面よりも、やや左側から見ると、ミヨー橋の7本の主塔が自然な感じで見えてきます。右側(北側)から2番目の主塔は高さ343 mで、東京タワー(高さ333m)やエッフェル塔(高さ324m)よりも高く、世界一を誇ります。
ミヨー橋は自動車専用の斜張橋で、道路の最も高いところは、タルン川から高さ270 mのところを走り、全長は2,460 mです。

図2 ミヨー橋周辺の立体視用画像
(目が疲れないように、あまり長い時間、見ないでください。カラー印刷してから見る場合は、pdfファイルをご利用下さい。左目用pdfファイル右目用pdfファイルも用意しました。)
赤と青の色メガネをかけて図2を見ると、次のようなことが分かります。図下(東側)にラルザック高原が平らに広がっていること、大きな谷間が蛇行したり枝分かれしたりしながら延びていること、右上(北西側)のルージュ高原は起伏に富んでいること、ラルザック高原とルージュ高原の間が最も狭いところにミヨー橋がかかっていること、ミヨーの市街地がタルン川の作り出した谷間に広がっていること、いくつかの雲がその陰を伴って浮かんでいること、など。

この辺りはフランスの南部から中央部に広がる中央山塊(マシフ・サントラール)の一部で、コースと呼ばれる石灰岩質の乾燥した高原が広がっています。その一方で、深い峡谷が形成されており、鍾乳洞、甌穴(おうけつ)*など石灰岩特有の地形が見られる場所がいくつかあります。パリから南に約350 kmのクレルモン・フェランと地中海に近いベジエを結ぶ全長340 kmの高速道路A75号線はこの辺りでは主として高原の上を走り、タルン峡谷を渡る部分が最後の区間となっていました。2004年12月にミヨー橋が開通して以来、A75号線はパリと地中海沿岸を結ぶ重要なバイパスの役目を果たしています。

図3 ミヨー橋周辺の案内図
(Google Earthで見るミヨー橋 (kmz形式、1.23MB、低解像度版))
図3左上にはブルーチーズの産地として有名なロックフォールが、右上には昆虫記を著したジャン・アンリ・ファーブルが生まれたサン・レオンがあります。



* 河床のくぼみに小石が入って、その小石と渦流でできる円筒状の穴。「かめあな」、「ポットホール」ともいう。

参照サイト:
フランスの美しい道(フランス政府観光局のサイト)
ミヨー橋の公式サイト(フランス語、英語、スペイン語)
ミヨー市の観光サイト(フランス語、英語)
赤青メガネの作り方について(「榛名山を立体視」付録参照)

観測画像について:
(図1〜図3)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: パンクロマチック立体視センサ(PRISM)
観測日時: 2006年7月18日午前10時48分頃(世界標準時)
地上分解能: 2.5 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
 図1と図2は後方視の画像(赤)と直下視の画像(緑と青)を、図3は直下視の画像を用いています。図1と図2の場合、左目で衛星の後方を、右目で衛星の直下を見るので、左側が衛星の進行方向になり、左側がほぼ南の方向に対応します。多くの衛星画像では上側が北になっていますが、図1〜図3では右側がほぼ北になっているので、注意しましょう。

関連サイト:
アナグリフ方式による地形の実体視(国立沼津工業高等専門学校のサイト)
ALOS 解析研究ページ
アフリカ最高峰、キリマンジャロ山を立体視
榛名山を立体視
地球が見える 陸地・地形
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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