地球が見える 2006年
ハリケーンから台風に変わり、日本に接近した「イオケ」
日本の東の海上を台風12号(IOKE:イオケ)が北上しています。この台風は2006年8月27日15時(以下全て日本標準時)に発生したもので、この時点で中心気圧920 hPa、最大風速55 m/sとすでに猛烈な台風となっていました。実は元々ハワイ諸島のはるか南東沖で発生した熱帯低気圧が発達し、ハリケーン「IOKE」となったものが、日付変更線(東経180度線)を越えたため、台風12号となったものです。台風の名前は通常アジア名を使いますが、この台風は元々のハリケーンの名前「IOKE」をそのまま使っています。 この台風は米国領ウェーク島を直撃しました。このため全島の住民が事前にハワイに避難しました。また南鳥島(マーカス島)では日本返還後初めて気象庁職員や海上自衛隊員全員が島外に避難しました。
このような日付変更線を越えた台風は2002年の24号以来4年ぶりとなります。さらに日付変更線を越えた上、日本に上陸したのはこの50年間で1997年の19号の一個しかありません。気象庁の予報によれば、台風12号が上陸することはなさそうですが、海上では波やうねりが高い状態が続くので、注意が必要です。
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