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地球が見える 2008年

アンダマン海の真珠、プーケット

図1 プーケット島周辺図
(Google Earthで見るプーケット (kmz形式、2.94MB、低解像度版))
図1は2007年1月中旬にとらえたタイ王国南部のプーケット島周辺の画像です。マレー半島の細くくびれたところに位置し、首都バンコクから南西に900km以上離れたアンダマン海に浮かぶタイ国最大の島です。淡路島よりやや小さい島ですが、その美しさは「アンダマン海の真珠」とたたえられ、世界中から観光客が訪れる国際的なリゾートです。
アンダマン海に面した島の西側には、白砂に縁取られた弓形のビーチが紺碧の海と強いコントラストを見せていくつも連なり、ビーチリゾートに適していることが衛星画像からも一目で分かります。
画像の上から下へ順に、ナイヤンビーチ、バンタオビーチ、パトンビーチ、カロンビーチと続きます。中でも、パトンビーチは、遠浅のため海水浴やパラセイリング、水上バイクを楽しむ観光客で最も賑いのあるビーチです。最南端のプロンテップ岬はアンダマン海に沈む美しい夕日が眺められる名所として知られています。
プーケットの語源は「丘」という意味のマレー語「ブギット(Bugit)」です。確かに島の所々に熱帯樹林に被われた小山(標高300〜500m)が見えています。プーケット島で最後の秘境とも言われているのが、島の中央付近にあるカオプラテオ国立公園地域です。山奥部のうっそうとしたジャングルには熱帯の手付かずの自然が残り、島の重要な水源にもなっています。
山裾では16世紀から20世紀中頃まで錫が盛んに採掘され、その後はゴム農園が営まれてきました。島の北部に見える滑走路はプーケット国際空港です。日本からの直行便も就航しています。島の東側に灰色に拡がる市街域が県庁所在地のプーケットタウンです。

図2 プーケットタウンの拡大図
図2はプーケットタウンの拡大画像です。錫を求めてポルトガルや中国からやってきた人達が建設した街です。市内中心部には、約100年前に建てられた中国・西洋文化の匂いを残したシノポルトガル調(シノは中国という意味です)の建物が軒を連ねています。町の北側にあるランヒル公園の丘に登れば、タイの町とは雰囲気の異なる景観を十分に楽しむことができます。
図中央の右辺に隣接するシレイ島は、プーケットの先住民と目される海洋民族の村があり、そこでは昔ながらの海と密着した生活が営まれています。プーケットタウンの北西部には数多くの池が点在していますが、錫を露天掘りした竪孔跡地です。今日ではゴルフコースを構成する自然の造形として活用されています。
プーケット湾側の海沿いに白く輝いて見えるのは、海の玄関口プーケット港の長い岸壁です。その南方に突き出た半島はパンワ岬です。岬の先端部にはアロワナなどの淡水魚やアンダマン海の海洋生物を観賞できるプーケット水族館があります。

プーケットは、2004年12月26日のスマトラ沖地震で発生した津波により大きな被害を受けました。現在ではビーチの賑やかさも戻り、その傷跡を探すのが難しいほどの復興を果たしています。島の入り江を移ろいながら生活する海の民、錫の採掘・交易のために訪れたヨーロッパや中国からの移民、アンダマン海の美しい眺望を求めて世界中から集う観光客、プーケットは今も昔も人を惹きつける豊かな自然を誇る熱帯の島です。



観測画像について:


(図1及び図2、図をクリックすると二段階で拡大します)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)
観測日時: 2007年1月15日04時01分頃(世界標準時)
地上分解能: 10m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
AVNIR-2は、4つのバンドで地上を観測します。図1及び図2は、いずれも可視域のバンド3 (610〜690ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド1 (420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。

暗緑色: 森林
明緑色: 草地、農地
青っぽい灰色: 市街地、道路
青: 水域
白: 開発地、砂浜、雲
黒: データのないところ

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
インド洋に浮かぶ真珠の首飾り、モルディブ
スマトラ沖巨大地震の被災地の様子
地球が見える 陸地・地形
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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