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地球が見える 2006年

インド洋に近い世界一美しい街:西オーストラリア州パース

図1 パース
図1は陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)が2006年8月に捉えたオーストラリア連邦、西オーストラリア州の州都であるパース周辺の画像です。図の左はインド洋で、陸域は全体的に茶色っぽく見えています。南半球のオーストラリアでは8月は冬に当たり草木は枯れた状態なので、このように見えます。図の右上から左下にスワン川が流れ、その川幅が広くなったところの北側にパースの中心街があります。また、図右下から図中央にキャニング川が流れ、スワン川に合流しています。図右にはパース空港が、パース郊外にはいくつか市街地が見えます。図の上部には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や欧州宇宙機関(ESA)の宇宙通信所もあります。
パース市は、街の中心である人口8万人ほどのシティオブパースと、フリーマントルやカニングなど、30を越える地方自治体(市町村)により構成された都市圏となっており、人口150万人を越えるオーストラリア第4の都市です。西オーストラリア州は、オーストラリアの1/3の面積を占めますが、州全体の人口が180万人程度なのでほとんどパースに住んでいると言えます。
図の左下のスワン川河口にある外港、フリーマントルは、インド洋に面した美しい港町で、1829年のパース入植時からの歴史を記録した多くの観光名所を有しています。1983年のアメリカズカップで優勝したときのヨットAustrariaIIや数百年前の難破船などの船舶を所蔵している海事博物館もあります。日本の歴代の南極観測船「宗谷」(1956〜1962)、「ふじ」(1965〜1983)及び「しらせ」(1983〜2008)の寄港地としても知られています。

このフリーマントルから北へインド洋に面して美しい白い砂浜が30 km近く延々と伸びているのが見えますが、ここはサンセットコーストとして美しい夕景色を見せてくれます。

図2 パース拡大図
(Google Earthで見るパース(kmz形式、1.37MB、低解像度版))
図2はパースの拡大図です。パースの中心街は、ブラックスワン(コクチョウ)にちなむスワン湖を有するスワン川の北岸に位置しています。図中央の濃い緑色の部分はキングスパークで、スワン川沿いに高層ビルが立ち並ぶ中心街を臨む大きな丘になっています。4 km2の広大な敷地を有し、ニューヨーク、マンハッタンのセントラルパーク(3.2 km2)よりも大きな都市公園です。キングスパーク以外にもいたるところに公園や並木道があります。左下に自らの陰を伴う高層ビルは、鉱山会社や石油会社の本社ビルであり、1960年代から1980年代にかけて、それまでのビクトリア時代の建物に取って代わって、建設されました。

パースは、1年を通じて穏やかな気候の地中海性気候に恵まれるとともに、世界一美しい街と言われ、近年、定年退職後の日本人移住者が増えているようです。日本では、2007年以降団塊の世代が大量に退職する見込みですので、ロングステイ先として候補の一つにされてはいかがでしょうか。ただ、パースは南極に近く、降り注ぐ紫外線の量は日本の数倍といわれています。特に、11月は南極のオゾンホールが最接近するので、日焼け止めは必須アイテムです。



観測画像について:
(図1及び図2)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)
観測日時: 2006年8月17日01時56分頃(世界標準時)
地上分解能: 10 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
 AVNIR-2は、衛星の進行方向と直交する方向に観測領域を変更することのできるポインティング機能を持っていて、 4つのバンドで地上を観測します。このうち、バンド3 (610〜690ナノメートル)、バンド2 (520〜600ナノメートル)とバンド1 (420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当ててカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じような色合いとなり、次のように見えています。

深緑色、焦げ茶色: 森林
緑色、薄茶色: 草地、畑地
灰色: 市街地、道路
赤、青、白など: 建物の屋根
濃紺: 水面(川、湖、海)

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
秋を迎えた南半球の港町、シドニー
地球史を物語る赤い大陸:西オーストラリア
地球が見える 陸地・地形
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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