地球が見える 2006年
ドイツ、バイエルン州の州都:ミュンヘン
今回は、ワールドカップサッカーの開幕戦が行われるミュンヘンを紹介します。
ミュンヘンはアルプス山脈の北端から50 kmのバイエルン州南部の標高500 mの平原にあります。アルプス山脈を越えて吹き下ろす暖かい風はドイツ語でフェーンと呼ばれ、急激な気温上昇をもたらすことがあります。フェーン現象の「フェーン」はこの風に由来しています。
図右下に旧リーム空港が見えていますが、上記の新空港開港に伴って、その跡地に新ミュンヘン国際見本市会場が建設され、1998年2月にオープンしました。 図上にはシュライスハイム城とオリンピック・レガッタ・コースが見えています。シュライスハイム城は1180〜1918年にバイエルン公国(1806年以降はバイエルン王国)を統治したヴィッテルスバッハ家の夏の宮殿として18世紀に建てられました。図左下のニンフェンブルク城は17〜19世紀に建てられたヴィッテルスバッハ家の夏の宮殿で、宮殿を貫くように水路が東西方向に延びていて、西側には広大な庭園があることが分かります。
1789年から建設が始まった英国庭園は、広さが3.7 km2もあり、ニューヨークのセントラルパークよりも広く、市街地近くの公園としては、世界第一級の広さを誇っています。 図左下には毎年9月下旬から10月初めにかけて2週間にわたって(2006年は9月16 日から- 10月3日まで)開かれる世界最大のビールの祭典、オクトーバーフェストの会場となるテレージエンヴィーゼが見えています。これは、1810年10月12日にバイエルン王国の皇太子ルートヴィヒの結婚を記念して行われた騎馬レースが起源になっており、その会場は皇太子妃テレーゼにちなんでテレージエンヴィーゼ(テレーゼの芝地)と呼ばれています。 その北東側にはミュンヘン中央駅が黒っぽく見えています。ミュンヘン中央駅の東側には19世紀後半から20世紀初頭にかけて建てられた新市庁舎があり、等身大の人形を使った仕掛け時計が有名です。 新市庁舎のすぐ左上にあるフラウエン教会は二つのネギ坊主のような塔を持ち、ミュンヘンのシンボルとなっています。 新市庁舎の右上にあるレジデンツはヴィッテルスバッハ家の居城で14〜18世紀に建てられました。現在は博物館・宝物館となっており、バイエルン州立歌劇場が併設されています。レジデンツの北側にはホーフガルテン(王立庭園)が見えています。 イーザル川の中州(図右下)にあるドイツ博物館は世界最古で最大の科学博物館の一つです。 ミュンヘンは札幌と姉妹都市になっていますが、これは1972年の冬のオリンピックが札幌で、夏のオリンピックがミュンヘンで開催されたという縁に基づいています。
|