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地球が見える 2004年

Aqua搭載AMSR-Eの高次プロダクト
バージョンアップおよび新規リリースについて

宇宙航空研究開発機構は、米国の地球観測衛星Aquaに搭載した改良型高性能マイクロ波放射計(AMSR-E)の取得データについて、2004年3月12日より高次プロダクトの追加、及び一部プロダクトのバージョンアップを行いました。今回新たに公開するプロダクトは、土壌水分量、積雪深、積算雲水量の3種類です。

土壌水分量(*1)は、AMSR-E及びみどりII搭載AMSRを通じて初めての公開となるものです。土壌水分の量は地面からの水分の蒸発量を左右し、大気への熱と水の移動をコントロールする働きを持っています。そのため土壌水分の観測は、地球規模の気候変動予測のためのモデルの改良において重要な役割を果たすと同時に、地域の農業生産管理にも重要な情報を与えるものとして期待されてきましたが、広域かつ定量的な観測は困難でした。図1(*2)はAMSR-Eによるモンゴル高原周辺の画像で、2003年5月から2003年10月までの土壌水分の季節変化を示しています。赤いほど土壌水分が少なく、青いほど土壌水分が多いこと示しています。

図1 モンゴル高原周辺の土壌水分量 (2003年5月から2003年10月)

衛星による観測データと同様に、その確からしさを検証するための実測データも不足し ているため、モンゴル高原において土壌水分や気象・水文要素の計測実験が全地球統 合水循環強化観測期間プロジェクト (CEOP) の一環として、気候変動国際協同研究計画( WCRP )と宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 、モンゴ ル気象水文研究所 (IMH) との共同で行われています (*3) 。この実験では、定点 ( 一点 ) で のモニタリングを行うとともに、ある領域内でたくさんの測定を行って面的な情報を得る 観測も行っています。モンゴル高原が選ばれた理由は、地面の状態が比較的広い一様 な領域であることから、視野の広い AMSR-E の観測との比較がより正確に行えるためで す。この実験で取得された実測データによって、 AMSR-E のデータから推定した土壌水 分値の検証が行われています。

図2 自動気象観測装置AWSと自動土壌水文観測ステーションASSHの設置場所(2002〜2003年観測時期)
図3 上段:マンダルゴビ実験場所におけるAWSの設置状況、下段:ASSHの埋設状況(提供:広島大学開發一郎教授)

図2はモンゴル国内における観測領域と、その領域内に設置されている自動気象観測装置(Automatic Weather Station, AWS)および土壌水文自動観測ステーション(Automatic Station for Soil Hydrology, ASSH)の設置位置を示しています。また、図3にはAWSとASSHの設置状況が示されています。集中観測期間には、4WD車などを駆使して道なき道を走り、多大な努力によって数多くの観測データが取得されました。

モンゴル高原における観測実験につきましては、以下のホームページをご覧ください。
ADEOS-II Mongolian Plateau EXperiment for Ground Truth (AMPEX)

提供データの概要や種類、窓口等については以下のホームページをご覧ください。
Aqua関連情報
地球観測研究センター AMSR/AMSR-Eホームページ
地球観測研究センター AMSR-E データリリースに関するページ

関連ページ:
「モンゴル高原の土壌水分分布−現実的になった衛星からの土壌水分観測−」

(*1)土壌水分量とは、単位体積の土壌中に含まれる水の体積。
(*2) AMSR-E土壌水分プロダクト(アルゴリズム開発は東京大学小池俊雄教授による)を用いて、モンゴル高原周辺を画像化したもの。それぞれの画像は、月初めの5日間のデータを平均したものである。
(*3)研究代表者:広島大学開發一郎教授。


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画像:衛星から見た地球のデータ集
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