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地球が見える 2004年

流氷の季節到来

(図1)2003/12/10 (図2)2004/01/01 (図3)2004/01/28
オホーツク海の海氷分布 (Aqua/AMSR-E)
 
(写真1)北海道に迫り来る流氷
(この写真は、1998年の北海道常呂町の沿岸の様子です。)

1月28日、北海道のオホーツク海沿岸の町、枝幸町(えさしちょう)に流氷が接岸しました。2003年の11月にオホーツク海北部で凍り始め、徐々にその面積を広げてきました。AMSR-Eの観測画像(図1〜3)から、その様子がよくわかります。また、接岸した1月28日には、既にオホーツク海の半分が流氷で覆われていることがわかります(図3)。

 
(図4)2003年9月1日 (図5)2004年1月27日  
北半球の海氷分布 (Aqua/AMSR-E)
ムービーはこちら
(AVI形式 8.5MB) 

また、図4、5は、AMSR-Eの観測による2003年9月1日と2004年1月27日の北半球の海氷分布を、北極の真上から見た図です(画像中央にある黒丸の部分は、AMSR-Eが観測できない領域です)。図4のように夏季も融けずに残った海氷は多年氷と呼ばれ、冬季新たに作られた海氷は一年氷と呼ばれます。近年、北半球では夏季に融ける海氷域が増えて多年氷域が縮小しており、地球温暖化現象との因果関係が研究者らによって調査されています。

オホーツク海は、低緯度にもかかわらず、毎年のように海氷が形成される不思議な海域です。大陸や島々に囲まれ、シベリアを流れるアムール川から大量の淡水が注ぎこむオホーツク海は、海面付近と深層の間に塩分濃度が急激に変わる層を持つ独特の構造になっており、このことが海氷の形成と関係していると考えられています。

現在、オホーツク海に広がる流氷の分布状況を「流氷速報ページ」で毎日更新中です。従来のAMSR-E画像に加えて、1月29日よりNASAのMODISセンサの画像も追加しましたので、ご覧ください。
オホーツク海の海氷分布ページ


海氷や流氷に関するこれまでのトピックス:
「急速に融ける北極域の海氷」(2003年12月19日掲載)
「2003年4月の北半球の雪氷域」(2003年9月16日掲載)
「北極域の春」(2003年7月3日掲載)
「アラスカでの積雪観測—速報—」(2003年5月14日掲載)
「オホーツク海での海氷観測」(2003年2月27日掲載)
「オホーツク海における海氷の分布と動き」(2003年2月20日掲載)
「AMSR初画像:AMSRが捉えた日本列島・オホーツク海の流氷分布」(2003年1月20日掲載)

(用語について)「"流氷"と"海氷"の違い」
新聞やテレビで「北海道のオホーツク海沿岸に"流氷"が接岸しました。」「本日の"海氷"観測によると、」というように、流氷と海氷という言葉を聴いたことがあると思います。海氷用語に関する世界的な統一は世界気象機関(WMO)によって行われています。1970年に改訂された海氷用語集(WMO SEA-ICE NOMENCLATURE、WMO-No.259)によると、流氷(pack ice)とは、海岸などに接して動かない海氷を示す定着氷(fast ice)に対する用語で、定着氷を除いた岸から離れて漂流する海氷すべてを示します。また、水域に見られるあらゆる形態の氷の総称を浮氷(floating ice)といいます。浮氷はさらに、海水や湖水、河川水など液体の水が凍ってできた海氷(sea ice)、湖氷(lake ice)、河氷(river ice)と、陸上の氷が海に流れ出して浮かんだ陸氷(ice of land origin)に分類されます。陸氷は棚氷、氷河舌、氷山などです。このように専門用語では分類されていますが、普段の生活の中で使われる"流氷""海氷"という言葉は厳密には区別されず、海に浮いている氷すべてを"流氷"と呼ぶ場合が多いです。一般に使われている"流氷"は、上記の専門用語では"浮氷"に相当します。

本文ここまで。
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