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地球が見える 2003年

北極域の春


画像は2003年4月2日から10日までの9日間のGLIデータを用いて、晴れた部分を優先して残すように合成処理した、北極点を中心とした広域モザイク画像です。右上には日本列島、右下にはカスピ海や黒海、中央下にはヨーロッパ、左には北アメリカが見えています。図中、水色に見えている部分が積雪や海氷域、白く見えているのは雲域、そして、海や湖の水面は黒く見えています。また、GLIでは観測できない北極点付近も黒く表現されています。

9日間のデータを使うことで大部分の雲が取り除かれ、北極海を埋め尽している海氷域や、アラスカ、カナダそしてシベリア北部のツンドラや山脈などに積雪域が広がっている様子が捉えられています。また、シベリアのタイガ地帯で暗い水色に色づけられている部分は、深い森の底(林床)に積雪域が広がっているところで、木々の間から垣間見える積雪の反射光を感度よく捉えたものです。

グリーンランド東方からスカンジナビア半島の北方にかけては、海氷のない海域がかなり高緯度まで続いています。暖かな北大西洋海流から分かれたノルウェー海流の影響で、この海域は冬季でさえ結氷しません。

一方、日本の北方に広がるオホーツク海には、4月上旬でも流氷が漂っているのが見えます。オホーツク海は、アムール川から大量の淡水が流入し、かつ太平洋側を千島列島に閉ざされていることから、海氷が生成しやすく、北半球における海氷分布の南限となっています。

地球温暖化の影響で、北極海の氷の融解時期が年々早まり、またツンドラ域の永久凍土が融け出すことが懸念されるなど、雪氷域は地球上で最も気候の変化に敏感な地域です。気候変動のわずかなシグナルを捉えるためにも、極域の海氷や積雪の分布の様子をしっかり見続けていくことが大切です。

この画像の色付けは、近赤外光領域の、1240ナノメートル (チャンネル26) 、1050ナノメートル (チャンネル24) および 865ナノメートル (チャンネル19) の波長の画像をそれぞれ、赤、緑、青に割り当てて色合成をしています。

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画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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