地球が見える 2011年
インドのロケット打上げ基地のあるシュリーハリコータ
図1 シュリーハリコータ島の周辺図
図1は、ALOS(だいち)が2010年9月に撮影した、インド南東部のコロマンデル海岸に広がっているシュリーハリコータ砂州の一部です。チェンナイ(以前はマドラスと呼ばれていました)から北方約80 kmに位置し、ベンガル湾に面しています。画像中央のプリカット湖は、インドで2番目に大きい湖で、ベンガル湾とは砂州で隔てられています。シュリーハリコータ砂州は、シュリーハリコータ島を中心に南北に続き、全長は数100 kmに及びます。 図2 インドのロケット打上げ基地
図2は、シュリーハリコータ島中央部の拡大画像です。湖を横断している道路が画像中央に見える施設に接続しています。ここがインドのロケット打上げ基地で、ロケットの組み立て、打上げ管制、衛星追跡などのための諸施設が建設されています。1971年10月に、初めて観測ロケットが打ち上げられています。 図3 打上げ射点
(Google Earthで見る打上げ射点(kmz形式、4.83 MB低解像度版)) 島の中央の管制センター東側に、現在2つの発射台がありますが、2015年までには有人ロケット打上げのため3番目の発射台が建設される予定です。 ![]() インドの打上げロケットについて インドでは、人工衛星打上げロケットとして、SLV(Satellite Launch Vehicle)、ASLV(Augmented Satellite Launch Vehicle)PSLV(Polar Satellite Launch Vehicle)、GSLV(Geosynchronous Satellite Launch Vehicle)の4種類のロケットが開発されてきました。SLVは、インドが初めて開発した4段式の全段固体ロケットで、高度400 kmに40 kgの人工衛星を投入する能力をもっていました。1980年7月に初めての人工衛星の打上げに成功しています。1983年に最後の人工衛星が打ち上げられました。 観測画像について![]()
AVNIR-2 は、4つのバンドで地上を観測します。図は、いずれも可視域のバンド3(610 〜 690ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。
(図2、3) |