地球が見える 2010年
ブラジル一の観光都市、リオ・デ・ジャネイロ
図1 リオ・デ・ジャネイロとその周辺
盛大なカーニバルで知られるブラジルの大都市、リオ・デ・ジャネイロは、2016年のオリンピック大会の開催が決まったことで注目されています。日本からは地球のほぼ真裏にあるため、名前はよく知っていても、その存在は遠くに感じられるかもしれません。 リオ・デ・ジャネイロとは、ポルトガル語で「1月の川」という意味です。1502年、ポルトガルの探検家ガスパール・デ・レモスがこの地を訪れた時、グアナバラ湾が大きな川に見えたと言われています。それが1月のことだったことから、リオ・デ・ジャネイロと呼ばれるようになったのだそうです。 図2 コパカバーナ海岸周辺の拡大画像
(Google Earthで見るコパカバーナ(kmz形式、3.59MB、低解像度版))
リオ・デ・ジャネイロは、南米屈指の観光都市で、よく知られた観光地が数多くあります。中でも有名なのが、リゾート地のコパカバーナ海岸です。図2で、東側の弓なりの砂浜がコパカバーナ海岸で、およそ4 kmにわたって白砂の海岸が続いています。ビーチ沿いには高層ホテルやレストランなどが並んでいます。また、コパカバーナ海岸の西に隣接するイパネマ海岸も約4 kmにおよぶ美しい海岸です。 ![]() コルコバードの丘コルコバードの丘は、標高710メートル。頂上には、両手を広げたキリスト像が立っています。キリスト像は、ブラジル独立100周年を記念して1924年から建造が始まり、1931年に完成しました。高さ30 m、両手のさしわたしは28 m、台座だけでも8 mという巨大なものです。リオ・デ・ジャネイロの町の至るところから巨大な十字架のように見え、市民のシンボルとなっています。リオ・デ・ジャネイロで最もよく知られた観光地でもあり、大勢の観光客でにぎわっています。ふもとからは、登山電車で行くことができ、頂上の展望台からは、360°にわたってリオ・デ・ジャネイロの風景を見下ろせます。 図3 リオ・デ・ジャネイロの拡大画像
(Google Earthで見るリオ・デ・ジャネイロ(kmz形式、3.73MB、低解像度版))
ブラジル一の観光地であるリオ・デ・ジャネイロは、1960年にブラジリアに首都が移るまでの200年近くにわたってブラジルの首都でした。そのため、近代的な高層ビル群の中に、伝統的な建築を見ることができます。 ![]() 世界最大のサッカースタジアム、エスタジオ・ド・マラカナンサッカーファンには、エスタジオ・ド・マラカナンの名前はなじみ深いことでしょう。1950年開催のサッカーワールドカップ・ブラジル大会決勝リーグ(この大会のみ決勝がリーグ戦)が行われた世界最大のサッカースタジアムです。地元ブラジルは、最終戦でウルグアイに敗れて優勝を逃し、マラカナンの悲劇と呼ばれることになりました。かつては、20万人の観客を収容できましたが、1992年のスタンド落下事故をきっかけに改修され、現在の収容人数は10万人弱です。それでも大きなスタジアムであることに変わりはなく、衛星画像もスタジアムの姿をはっきりとらえています。エスタジオ・ド・マラカナンでは、2014年に開催予定のFIFAワールドカップの決勝戦、そして、2016年オリンピックの開会式を行うことが予定されています。 観測画像について![]() (図1〜図2)
AVNIR-2 は、4つのバンドで地上を観測します。図は、いずれも可視域のバンド3(610 〜 690ナノメートル)、バンド2(520〜600 ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。
PRISMは地表を520〜770 ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。 |