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地球が見える 2009年

幕末の開港から150年、函館

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図1 函館市とその周辺
(Google Earthで見る函館(kmz形式、4.37MB、低解像度版))

図1は「だいち」(ALOS)が2009年4月に捉えた函館市とその周辺の画像です。画像中央の灰色の部分が函館市街で、その南西部、津軽海峡につき出た半島が函館半島です。半島の南西端には、美しい夜景で有名な函館山(334 m)があります。函館湾に面した函館港は天然の良港で、かつて青函連絡船(1908〜1988)が本州の青森駅と結んでいました。市街地の中で緑の濃いところが五稜郭跡です。五稜郭は日本最初の洋式星形城郭で、箱館戦争(1868〜1869、明治維新最後の戦い)の主舞台となりました。
画像の上の方に沼が見えますが、それぞれ大沼、小沼、蓴菜沼(じゅんさいぬま)で、画像には写っていませんが、北方の駒ヶ岳とともに大沼国定公園に指定されています。

幕末の激動を眺めた港

函館は、青函連絡船の寄港地として「北海道への玄関口」でしたが、それ以前から既に、「日本の表玄関」でもありました。1793年(寛政5年)にロシア使節のラクスマンがアリューシャン列島に漂着した大黒屋光太夫を連れて箱館(江戸時代には箱館と書かれていました)を訪れました。これが函館が外国とふれあうきっかけとなりました。その後1854年(嘉永7年、安政元年)に再来航したペリーと江戸幕府が締結した日米和親条約により、下田と同じく、まず補給港として開港しました。ペリーも函館を訪れて測量したり、上陸して函館の様子を観察したりしています。1857年(安政4年)には江戸幕府は、防衛力の強化と役所の移転のためにヨーロッパの築城様式を取り入れた星の形をした五稜郭の工事に着手しています。1859年(安政6年)には日米修好通商条約により、神奈川、長崎、新潟、兵庫と同じく国際貿易港として開港しました。その後1868年(慶応4年、明治元年)の戊辰戦争のさなか、徳川家海軍副総裁の榎本武揚が五稜郭を占拠し、蝦夷共和国を宣言しましたが、1869年(明治2年)に降伏しています。

このように函館は、幕末の激動期の舞台となりましたが、函館市では、1859年に国際貿易港として開港したことを記念し、今年7月1日を開港150周年の記念日とし、いろいろな記念イベントが計画されています。

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図2 函館山と元町周辺

図2は、函館山と元町周辺の拡大画像です。函館山には麓からロープウェイがかかっています。麓が元町で、旧ロシア領事館、旧イギリス領事館、ハリストス正教会といった激動した幕末の跡を印す建造物が残されています。函館港には函館駅が接続しています。また桟橋には、最後の青函連絡船となった摩周丸が、青函連絡船記念館として展示されています。

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図3 五稜郭跡付近

図3は五稜郭跡付近の拡大画像です。左のほうに星の形をした五稜郭跡が見えています。江戸幕府の蝦夷経営と北辺防備のため、足かけ9年(1857〜1866)の歳月をかけ完成されました。現在は公園として解放されています。五稜郭跡の右下方には競馬場が、画像右下には函館空港が見えています。画像右側のトラピスチヌ修道院は1898年に設立された日本初の女子修道院です。
1964年12月、五稜郭の近くに、築城100年を記念して五稜郭タワーが建造されました。現在は、2006年4月に新五稜郭タワーが完成しています。展望台は五角形、塔体の断面は星型と五稜郭をイメージした塔となっています。画像には高さ107 mの塔の影が写っています。
開港150周年を迎え、函館はこれから新たな時代を拓く港となることでしょう。



観測画像について

観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)(図1〜3)
パンクロマチック立体視センサ(PRISM)(図2、3)
観測日時: 2009年4月9日01時38分頃(世界標準時)(AVNIR-2、PRISM同時観測)
地上分解能: 10m(AVNIR-2)および2.5m(PRISM)
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)

AVNIR-2 は、4つのバンドで地上を観測します。図は、いずれも可視域のバンド3(610 〜 690ナノメートル)、バンド2(520〜600 ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。 図は通常と異なって、緑にバンド2 の値× 90%とバンド4(760〜890ナノメートル) の値× 10%の和を割り当てるという工夫をしたので、植生の分布が見やすくなっています。

暗緑色: 森林
明緑色: 草地
青: 水域
灰: 市街地
薄茶色: 耕地
白: 雪、雲

(図2、3)
PRISMは地表を520〜770 ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。
AVNIR-2の、バンド1 (420〜500ナノメートル)、バンド2 (520〜600ナノメートル)とバンド3 (610〜690ナノメートル)を青、緑、赤色に割り当てカラー合成したAVNIR-2画像を「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「明度(Intensity)」に変換(HSI変換)し、明度をPRISM画像で置き換えて再合成することで見かけ上、地上分解能2.5mのカラー画像を作成することができます。図2、3はこのように高分解能の白黒画像と低分解能のカラー画像を組み合わせて合成された高分解能のカラー画像、つまりパンシャープン画像です。

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画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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