地球が見える 2009年
7月22日、皆既日食が見られる屋久島
世界遺産に登録されている屋久島で、今年7月に皆既日食が観測できます。 皆既日食と屋久島2009年7月22日に日食が起こります。日本では、全国で部分日食(太陽の一部が月で隠される)が観察されますが、奄美大島北部、トカラ列島、屋久島、種子島南部では皆既日食(太陽全部が月によって隠される)が観察されます。日本の陸地で皆既日食が観察できたのは、1963年7月21日の北海道東部ですので、46年ぶりとなります。次回は、26年後の2035年9月2日に北陸・北関東で見られるとのことですので、マニアの間では期待が高まっているようです。屋久島での食の始まりは9時37分で、終わりは12時22分で2時間45分間ありますが、このうち皆既日食は、4分程度です。 図1 屋久島と口永良部島
(Google Earthで見る屋久島(kmz形式、3.00MB、低解像度版)) 図1は、2007年5月11日に捉えた屋久島と口永良部島(くちのえらぶじま)の衛星画像です。右の大きな島が屋久島で、左の小さい島が口永良部島です。屋久島は、面積約504 km2で、東隣りにある種子島(図には含まれていません)の面積が約445 km2ですので、それよりも大きい島です。
屋久島には、九州の最高峰である宮之浦岳(1,936 m)のほか1,200〜1,800 m級の山々があり、「洋上のアルプス」と呼ばれています。このため海からの湿った空気がこれらの山々とぶつかり、一年中降雨が観測されています。種子島にあるJAXA種子島宇宙センターからも屋久島を望むことができますが、雲がかかっていることが多く、島全体を見る機会はあまりありません。 屋久杉と屋久島我が国の杉の南限は屋久島です。杉の樹齢は、300年程度といわれていますが、屋久島では、樹齢1,000年以上の杉が分布しています。これらの天然杉は屋久杉と呼ばれています。一番古い屋久杉は、縄文杉と呼ばれており、樹齢3,000年以上と見られています。縄文杉は島の中ほどに生育しているため、見るためには、5時間ほど歩く必要があります。また、現在では保護のため、根元への立ち入ることはできず、近くの展望台から見るようになっています。
図2は、縄文杉周辺の拡大画像で、豊臣秀吉の命で伐採されたといわれるウィルソン株の位置も示します。図3はラムサール条約に登録された永田浜周辺です。花崗岩が砕けた明るい砂浜が続いているのが分かります。 参照サイト観測画像について
(図1〜3)
(図2、3) |