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地球が見える 2009年

7年に一度の御開帳を迎えた長野・善光寺

御開帳と善光寺

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図1 善光寺周辺拡大画像
(Google Earthで見る長野県・善光寺(kmz形式、2.01MB))

図1は善光寺周辺を拡大した画像です。善光寺は、我が国において仏教が諸宗派に分かれる以前からの寺であり、宗派の別なく宿願が可能な寺院とされています。現在は、天台宗と浄土宗の別格本山となり、両本坊の住職が善光寺住職となっています。寺伝によれば皇極天皇元年(642)創建とされ、本堂は国宝に、山門と経堂は重要文化財に指定されています。
本尊の「一光三尊阿弥陀如来」(中尊阿弥陀如来・脇侍観音菩薩・勢至菩薩の三躰が、一つの光背の中に立つ姿)像は、インド・朝鮮半島百済国を経て伝えられた日本最古の仏像と言われる秘仏です。非公開のため身代わりとして、「前立本尊」が7年ごと(開帳の年を1年目と数えるため、実際には6年ごと)に一度開帳されます。今年は4月5日から5月31日に開帳が行われます。前回、2003年の御開帳には628万人が参詣しましたが、今年の参詣者数はそれを上回る見込みです。

門前町長野市

 長野市は、この善光寺の門前町として発展してきました。元々は信州大学教育学部付近が長野と呼ばれていました。1998年2月には、長野市を中心として冬季オリンピックが開催されています。また、2008年4月に北京オリンピックの聖火リレーが行われたことは記憶に新しいところです。
  善光寺の東には城山公園が隣接しています。広大な公園内には、点在する美術館や動物園などが見えています。7年に一度のご開帳を契機に、長野市に観光客が大勢訪れることでしょう。

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図2 長野市周辺

図2は長野市周辺の画像です。画像中央部右側(東)から下側(南)にかけての明るい部分が長野盆地になっています。中央の長野駅をJR信越本線と長野新幹線が通っています。駅から北に向かって真っ直ぐ伸びる参道の先に善光寺があります。「牛に引かれて善光寺詣り」は不信心をさとす伝説として有名です。
画像右下を斜めに流れる川は千曲川(新潟県では信濃川と呼ばれます)で、日本で一番長い川です。長野市の南側を流れる犀川との間は川中島と呼ばれ、戦国時代、上杉謙信と武田信玄が戦った川中島古戦場が、画像の下の方に見えます。
左上の飯綱高原は大座法師池を中心とするリゾート地で、キャンプ場、ゴルフ場、スキー場が見えます。大座法師池は足跡の形をしていますが、「だいだらぼっち伝説」に巨人の足跡に水が溜まってできた池として伝えられています。

長野にまつわる伝説

長野にまつわる伝説として2つを紹介します。
「牛に引かれて善光寺詣り」:むかし、欲張りで信心薄いおばあさんが牛を追いかけ善光寺までたどり着きます。その夜夢枕に如来様が立ち、不信心をおさとしになったということです。
「だいだらぼっち伝説」:むかし、飯綱山が西にそびえる山々に自慢をしていたところ、空から大男「だいだらぼっち」が現れ、飯綱山を持ち上げようとしました。山々がとりなすと大男は手を離しましたが、そのとき踏み込んだ足の跡が残り池となったそうです。

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図3 長野県北部

図3は、2007年5月に捉えた長野・善光寺を含めた、長野県北部の画像です。右側の灰色に見える部分に長野市があります。その少し上の青い部分は、ナウマンゾウの化石で知られる野尻湖です。妙高山や白馬岳をはじめとする山岳地帯は、雪で覆われているため白く見えています。左下に見える湖は、ダムの高さ日本一を誇る黒部ダム(俗に黒四ダムと呼ばれています)によってできた人造湖です。
画像の中央縦に大きな谷が走り、日本海に面する糸魚川市まで続いています。ここは、大地溝帯(フォッサマグナ)の西端とされる、糸魚川静岡構造線の一部です。



観測画像について

観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)及び
パンクロマチック立体視センサ(PRISM)
観測日時: 2007年5月8日01時43分頃(世界標準時)(AVNIR-2、PRISM同時観測)
地上分解能: 10m(AVNIR-2)および2.5m(PRISM)
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)

AVNIR-2 は、4つのバンドで地上を観測します。図は、いずれも可視域のバンド3(610 〜 690ナノメートル)、バンド2(520〜600 ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。

緑色: 森林
明緑色: 草地、農地
灰色: 市街地、道路
茶色: 裸地
青: 水域

(図1)
PRISMは地表を520〜770 ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。
AVNIR-2の、バンド1 (420〜500ナノメートル)、バンド2 (520〜600ナノメートル)とバンド3 (610〜690ナノメートル)を青、緑、赤色に割り当てカラー合成したAVNIR-2画像を「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「明度(Intensity)」に変換(HSI変換)し、明度をPRISM画像で置き換えて再合成することで見かけ上、地上分解能2.5mのカラー画像を作成することができます。図1はこのように高分解能の白黒画像と低分解能のカラー画像を組み合わせて合成された高分解能のカラー画像、つまりパンシャープン画像です。

本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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