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地球が見える 2008年

ますます薄くなってきた北極海の海氷

図1 AMSR-Eが捉えた2008年4月20日の北極海の海氷密接度分布(左図)と
海氷面積の季節変動(右図)
厳しい寒さの極夜も終わり、北極海にもようやく日差しが戻ってきました。図1の左図は、2008年4月20日にAMSR-Eによって観測された北極海の海氷分布です。昨年晩夏に観測史上最小面積を記録した北極海の海氷は、この冬の厳しい冷え込みもあり、最近6年間では2番目に大きな面積にまで回復していました。しかし、春の訪れとともに再び減少に転じ、4月に入ってからは昨年の面積減少の推移に迫らんという勢いで縮小を続けています(図1右グラフ参照)。

図2 最近6年間(2003-2008年)の4月20日に観測された北極海の海氷分布
図2は、AMSR-Eの輝度温度画像をカラー合成した過去6年間の4月20日頃の海氷分布を示しています。水色に見えているところが海氷域を表しています。一般に海氷の生成から時間が経つほどマイクロ波の射出率が低下していくことから、画像では、古くて厚い氷(多年氷)は暗く(水色が濃く)、また若くて薄い氷(1年氷)は明るく見えています。

まだまだ気温が低い4月の北極海の海氷は、全体の広さにあまり大きな経年変動は見られませんが、濃い水色で示された多年氷の割合が近年急激に減少している様子が分かります。上述したように、2006年から多年氷が大きく減った2007年には、晩夏(9月)に衛星観測史上最小面積を記録※1したことは記憶に新しいところです。そして、今年2008年はどうなっているでしょうか。2007年に比べても、ますます多年氷の面積が小さくなっており、AMSR-Eが観測することができない北極点(画像中央の黒い丸)の周辺までもが薄い氷で覆われている様子が伺い知れます。

このような多年氷域の減少は、北極海の海氷全体が年々薄くなってきていることを意味しています。そして、一旦薄くなってしまった海氷は、夏の気温上昇や風、海流など大気や海洋からの力学的・熱力学的な様々な要因の影響を受けやすくなり、さらに融解しやすい海氷状態へ拍車がかかります。上でご紹介したAMSR-Eの画像を見る限りでは、昨年夏に海氷面積が大きく縮小したように、今年の夏もさらなる縮小が起きる下準備ができあがっているようです。

JAXAでは、2002年5月のAqua衛星の打上げ以来、AMSR-Eが観測したデータを用いて北極海の海氷状態の推移を監視し続けています。例年、北極海の海氷面積の縮小は、9月の半ば頃まで継続します。今年も、注意深い観測が必要なようです。

なお、北極海の海氷密接度の最新画像および過去に観測された画像は、JAXAが米国アラスカ州立大学北極圏研究センター(IARC)に設置しているIARC-JAXA情報システム(IJIS)を利用した北極圏海氷モニター上で日々更新を行い、公開しております。



観測画像について:


(図1)
観測衛星: 地球観測衛星Aqua (NASA)
観測センサ: 改良型高性能マイクロ波放射計AMSR-E (JAXA)
観測日時: 2008年4月20日
AMSR-Eの6つの周波数帯のうち、36.5GHz帯の水平・垂直両偏波と18.7GHz帯の水平・垂直両偏波のデータを元に、AMSR/AMSR-Eのアルゴリズム開発共同研究者(PI)であるNASAゴダード宇宙飛行センターの Josefino C. Comiso博士のアルゴリズムを用いて算出された海氷密接度を表しています。図1のデータの空間分解能は25kmです。

(図2)
観測衛星: 地球観測衛星Aqua (NASA)
観測センサ: 改良型高性能マイクロ波放射計AMSR-E (JAXA)
観測日時: 2003-2007年4月20日
いずれもAMSR-Eの36.5GHz帯および18.7GHz帯の垂直偏波の輝度温度データをカラー合成した画像で、データの空間分解能は25kmです。

関連サイト:
AMSR/AMSR-Eページ
北極海の氷 観測史上最小を更新※1
北極海の海氷 観測史上最少に
北極海の海氷域に出現した巨大ポリニア
地球が見える 北極・南極
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