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地球が見える 2007年

25,000分の1衛星地形図:東京南部

図1 東京南部の衛星地形図
(Google Earthで見る東京南部 (kmz形式、1.76MB、低解像度版))
国土地理院発行の数値地図25,000(空間データ基盤及地図画像、
承認番号 平18総複、第516号)を重ね合わせています。 
図1は陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)とパンクロマチック立体視センサ(PRISM)が2006年8月に捉えた画像に基づいて作成した東京南部のパンシャープン画像と約10 km四方の区画で区切られた2次メッシュ(付録参照)情報を重ね合わせた画像です。画像上の黄色い線は首都高速道路を表しています。
画像の左端には大きなループを持つレインボーブリッジが、中央には囲いの中に茶色い細長い物体が並んでいる12号地貯木場が、そして右端には二つの人工なぎさを持つ葛西臨海公園が見えます。「だいち」のパンシャープン画像は2.5 mの大きさを識別できるカラー画像であり、街区や建物、道路や鉄道、緑地等の分布情報を容易に読み取ることができます。
「だいち」の画像は単独で使用するだけでなく、地図情報など様々な情報と組み合わせて使用することにより、さらに使い勝手のより良い衛星地形図として利用することができます。

図2 地図にない橋:豊洲埠頭周辺
図2は図1左上の部分の拡大図です。図2中央には豊洲埠頭が、その南東側には有明埠頭が、北西側には晴海埠頭が見えています。「だいち」の画像には晴海埠頭と豊洲埠頭を結ぶ晴海大橋がはっきりと映っています。しかし、この橋は2006年3月に開通したばかりなので、まだ地図には載っていません。
また、晴海大橋の北東の豊洲二丁目には工場を示す地図記号が見えますが、「だいち」の画像とは一致しません。ここにはかつて造船所がありましたが、移転後に再開発が行われ、現在は大きなショッピングセンターに取って代わられました。
東京都は第31回オリンピック競技大会(2016年)の開催地として立候補しており、開催が決まれば豊洲埠頭にもオリンピックのための施設が建設される予定です。開催地は2009年10月、コペンハーゲンで行われる国際オリンピック委員会(IOC)総会で決定される予定です。

図3 地図にない土地:中央防波堤埋立処分場
図3は図1下の部分の拡大図で、中央防波堤埋立処分場(中防)をとらえています。東京23区から出されるごみを最終的に埋立てる埋立処分場で、北側から順に内側埋立地、外側処分場、新海面処分場で構成されています。内側埋立地では昭和48年12月から埋立てを開始し、昭和62年3月に終了しました。ごみ埋立面積は約78 ha、埋立ごみ量は約1,230万トンでした。外側埋立地では埋立てを昭和52年10月に、新海面処分場では平成10年12月に開始し、現在、埋立てが進んでいます。埋め立て面積はそれぞれ約199 ha、約319 haです。「だいち」画像には埋立ての進行状況がはっきりと映っていますが、新海面処分場は地図には載っていません。

「だいち」は基本的に46日毎に同じ場所を繰り返して観測するので、「だいち」のデータを利用すると、日々、変化する地表の様子を把握することができます。JAXAではこうした特長を利用し、防災関係機関とともに防災活動に役立てるための防災利用実証実験を行っています。図1は、実証実験の一環として被災現場への救助隊の派遣計画などに利用するために試作したものです。衛星画像により災害前の最新の地表の様子が分かり、輸送路やヘリコプターの着陸場所などの検討に役立つことが期待されています。実証実験ではこの他にも火山活動の把握など、様々な防災活動への「だいち」データの利用が試みられています。
また「だいち」が取得したデータは利用者のニーズにあった様々な形に変化させることができます。ここで紹介している衛星地形図もその一つですが、他にもモザイク処理(県単位、地方単位等)を施した広域画像、立体的に地上の様子を見ることが出来る3D画像等があります。



観測画像について:
(図1〜図3)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: パンクロマチック立体視センサ(PRISM)および高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)
観測日時: 2006年8月29日午前10時32分頃(日本標準時)
地上分解能: 2.5 m(PRISM)および10 m(AVNIR-2)
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
PRISMは地表を520〜770 nm(ナノメートル:10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。AVNIR-2は、衛星進行方向と直交する方向に観測領域を変更するポインティング機能を持っていて、 4つのバンドで地上を観測します。
このうち、バンド1(420〜500ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド3(610〜690ナノメートル)を青、緑、赤色に割り当てカラー合成したAVNIR-2画像を「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「明度(Intensity)」に変換(HSI変換)し、明度をPRISM画像で置き換えて再合成することで見かけ上、地上分解能2.5mのカラー画像を作成することができます。
このように高分解能の白黒画像と低分解能のカラー画像を組み合わせて合成された高分解能のカラー画像をパンシャープン画像と呼びます。この組合せでは、肉眼で見たのと同じような色合いとなり、次のように見えています。
緑色: 森林、草地
灰色: 市街地、道路
黄土色: 裸地
赤、青、白など: 建物の屋根
暗青: 水面(海、川)
関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
「つくば」のパンシャープン画像
地球が見える 陸地・地形

付録:
1次メッシュと2次メッシュ:
日本全国を1゚毎の経線と40'毎の緯線によって分割した約80 km四方の地域(国土地理院発行20万分の1地勢図1図葉分の区画)を1次メッシュと呼びます。さらにその1次メッシュを縦横それぞれ8分割した約10 km四方の地域(同2万5千分の1地形図1図葉分の区画)を2次メッシュと呼びます。様々な情報はこのようなメッシュに基づき整備されている場合が多く、衛星画像もメッシュ情報化すると衛星地図としての利用が可能となります。
図1に示された533936という数字はメッシュコードと呼ばれ、最初の4桁は1次メッシュの、次の2桁が2次メッシュのコードです。このようにメッシュに基づく多くの情報を利用すると、地域の実態を詳細に表し、同一の基準で把握することが出来るため、国・地方公共団体における都市計画・開発、防災、公害対策等で広く利用することができます。
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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