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地球が見える 2006年

ガウディたちが活躍した街:スペイン、カタルーニャ州バルセロナ

(Google Earthで見るバルセロナ (kmz形式、4.93MB、低解像度版))
全体画像
図は陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)とパンクロマチック立体視センサ(PRISM)がそれぞれ2006年6月と7月に捉えた画像に基づいて作成したスペイン北東部のカタルーニャ州の州都バルセロナのパンシャープン画像です。東側には地中海が、中心部には細い路地が複雑に入り組んだ旧市街と碁盤の目のように整備された新市街が、南側には1992年に開催されたバルセロナ五輪のメイン会場があるモンジュイックの丘があります。
旧市街(ゴシック地区)は古くからバルセロナの中心として栄え、中世の面影を残す古い街並みにはその名のとおりゴシック様式の建築物が多く保存されています。その中心にはカタルーニャ・ゴシックの大寺院カテドラルがそびえています。1298年以降150年もの歳月をかけて現在見られるゴシック建築の聖堂へと立て替えられました。また隣接するフレデリック・マレー美術館の先には新大陸に到達したコロンブスが帰国後(1493年)カトリック女王イサベルに謁見した王の広場があります。
新市街(アシャンプラ)は都市計画で区画された直線道路が整備され、中心となるグラシア通りはモデルニスモ*建築の宝庫です。19世紀末にカタルーニャで花開いたモデルニスモは独自の近代芸術で、とりわけ建築において後生に残る作品を多数生み出しました。その中心人物がアントニ・ガウディ(1852〜1926年)です。市街東側にあるシウタデリャ公園は1888年の万国博会場跡地に造園されましたが、当時学生であったガウディが助手として参加、端々に彼の作品を見ることができます。ガウディ建築の特色が遺憾なく発揮されたグエル公園は市街の北西側にあります。広さ12 haにおよぶ公園で、市街を見渡す山の手に波打ったベンチや百本柱の柱列、タイルのコラージュなど幻想的なガウディ空間を生み出しています。市街の北側にあるサグラダ・ファミリア聖堂は、着工当初別の建築家によって建設されていましたが、1年後の1883年にガウディが引き継ぎ、1914年以降はこの仕事に専念、ガウディ最後の仕事となりました。彼の死後も完成目指して工事が続けられています。
「アントニ・ガウディの作品群」は1984年に国際連合教育科学文化機関 (UNESCO)の世界文化遺産リストに登録され、2005年に対象作品が追加されました。また、ガウディのライバルであったドメネク・イ・モンタネール(1850〜1923年)が建築した「バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院」は1997年に世界文化遺産に登録されました。
カタルーニャには天才と呼ばれる芸術家が多く、バルセロナには様々な美術館、博物館があります。ジョアン・ミロ(1893〜1983年)はバルセロナに生まれました。モンジュイックの丘に建つミロ美術館だけでなくバルセロナの街中にはミロの作品が点在しています。パブロ・ピカソ(1881〜1973年)がバルセロナに移ってきたのは1891年(13〜14歳)で、ピカソ美術館には彼がパリに移る1904年までここで過ごした青春時代の作品が主に展示されています。
南西側にあって市街を一望できるモンジュイックの丘は、標高173 mの緑に覆われたなだらかな丘で、全体が220 haにおよぶ大公園になっています。バルセロナ五輪のメイン会場オリンピック・スタジアムの他、カタルーニャ美術館やミロ美術館、スペイン村等数々の施設が集まっています。なお競技場の中の一つサン・ジョルディ室内競技場は日本人建築家の磯崎新氏の設計です。



*モデルニスモ:19世紀末の芸術・建築様式「アール・ヌーヴォー」のスペインでの呼び名

観測画像について:
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: パンクロマチック立体視センサ(PRISM)および高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)
観測日時: 2006年7月18日午前10時47分頃(PRISM)および6月5日午前11時11分頃(AVNIR-2)(いずれも世界標準時)
地上分解能: 2.5 m(PRISM)および10 m(AVNIR-2)
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
PRISMは地表を520〜770 nm(ナノメートル:10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。AVNIR-2は、衛星進行直行方向に観測領域を変更するポインティング機能を持っていて、 4つのバンドで地上を観測します。
このうち、バンド1(420〜500ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド3(610〜690ナノメートル)を青、緑、赤色に割り当てカラー合成したAVNIR-2画像を「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「明度(Intensity)」に変換(HSI変換)し、明度をPRISM画像で置き換えて再合成することで見かけ上、地上分解能2.5mのカラー画像を作成することができます。
このように高分解能の白黒画像と低分解能のカラー画像を組み合わせて合成された高分解能のカラー画像をパンシャープン画像と呼びます。この組合せでは、肉眼で見たのと同じような色合いとなり、次のように見えています。

深緑: 森林
薄緑: 草地、畑地
レンガ色、白など: 建物の屋根
青: 水面(海)
なお、今回のAVNIR-2の元画像はポインティング角が34.30°と大きかったため標高の違いによる歪みを含んでいたので、PRISMデータから抽出した標高データでAVNIR-2画像のオルソ(正射)補正を行ってから、上記パンシャープン画像を作成しました。

また、全体画像は上記パンシャープン画像の元となったAVNIR-2画像の全体を示しています。白は雲、黄土色や茶色は露出した土壌や岩、灰色は市街地、黒はデータのないところです。

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
「つくば」のパンシャープン画像
地球が見える 陸地・地形

付録:カタルーニャ所縁(ゆかり)の芸術家たち
20世紀最高のチェリストと呼ばれるパウ・カザルス(1876〜1973年)は、バルセロナから南西へ約50kmのアル・ベンドレイで生まれ、バルセロナの音楽学校で学びました。
シュールレアリスムの奇才サルバドール・ダリ(1904〜1989年)は、バルセロナから北東へ約110kmのフィゲラスで生まれ、バルセロナの美術学校で学びました。
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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