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2007年2月21日掲載


  流氷の季節到来2007

   
図1 2007年2月14日のオホーツク海氷分布(だいち)
(Google Earthで見る流氷 (kmz形式、1.37MB、低解像度版))
 図1は陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)が2007年2月14日に捉えたオホーツク海南部の流氷です。図上にはサハリン南端が、図下には北海道の北部が見えています。北海道のオホーツク海沿岸には流氷が迫っていますが、海岸線に沿って狭い水路が残されており、まだ接岸していないことが分かります。
 海上保安庁第一管区海上保安本部によると北海道沿岸の流氷は、例年より少なめだとのことです。第一管区海上保安本部流氷情報センターでは、オホーツク海の海氷状況を毎日更新していますが、その元データの一つとして「だいち」搭載のPALSARによる観測データが今年から週1回程度、活用されています。
 PALSARは雲を透過するマイクロ波を使用した合成開口レーダなので、雲域の有無、昼夜の別に左右されず海氷分布を捉えることが出来ます。
 気象庁のホームページによると、網走では平年より2日遅い1月18日に流氷初日を観測し、平年より15日遅い2月16日に流氷接岸初日を観測しましたが、紋別では平年より4日遅い1月26日に流氷初日を観測したものの、流氷接岸初日をまだ観測していません。
 この冬は日本海側の降雪が極端に少なく、東京都心で観測史上初めて初雪観測前に春一番が吹くなど暖冬となっていますが、この傾向は日本だけでなく、世界的なものとなっています。オホーツク海の流氷の動向にも暖冬の影響が出ているのかも知れません。

図2 2007年2月19日のオホーツク海氷分布(左側(上下):AMSR-E、右側(上下):MODIS)
ムービーはこちら (QuickTime形式,500KB)
 図2は、同様にAMSR-EおよびMODISが捉えたオホーツク海の様子です。
 図2左側のAMSR-E画像では、サハリンの東岸沖から南に延びる流氷が「赤く」表示されています。
 流氷の部分を識別しやすくするため、赤色で強調しています。流氷が多いところほど赤みを帯びて表示されています。
 図2右側のMODIS画像では、白ないし青っぽい灰色の雲の下に、黄色く色づけられた流氷の様子を見ることができます。
 北海道の北およそ 1,000〜1,500 kmのオホーツク海北西部のシベリア沿岸沖で生まれた流氷は、サハリン東岸を流れる海流に乗って南下し、北海道の沿岸近くにまで運ばれてきます。

図3 2004/01/23 図4 2005/01/23 図5 2006/01/23 図6 2007/01/23
オホーツクの海氷分布 (Aqua/AMSR-E)
 図3〜6は2004年から4年間の同時期(1月23日)の流氷分布を表したものです。
 オホーツク海は、海氷が形成される世界中の海の中で最も低緯度に位置する海域で、ここで成長する海氷域の増減は、私たちの住む日本列島周辺の気候や漁獲量と密接な関わりを持っています。オホーツク海での流氷の成長の様子を見守ることは、地球環境の健康状態の現状そして未来を知るものさしとしても大変重要です。

 昨年に引き続き,オホーツク海に広がる流氷の最新状況を「オホーツク海の海氷分布ページ」で公開しています。オホーツク海全域に広がる流氷の様子,そして北海道沿岸に迫る細かい流氷分布の画像が毎日更新されています。
 また,スライドショーで流氷分布の動きを動画で見ることもできますので、ぜひご覧ください。



参考サイト:
北海道の沿岸海氷観測(2006〜2007年冬)(気象庁のサイト)
流氷情報センター(第一管区海上保安本部のサイト)

観測画像について:
(図1)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)
観測日時: 2007年2月14日午前10時10分頃(日本標準時)
地上分解能: 100 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
 PALSARは天候、昼夜に影響されない能動型のマイクロ波センサです。PALSARは観測方向を可変する機能や広い観測幅を有する観測モード(ScanSAR)を持っています。

(図2右)
観測衛星: 地球観測衛星Terra (NASA)
観測センサ: MODIS (NASA)
観測日時: 2007年2月14日
 これらの画像は、MODISのチャンネル4(緑の波長帯545〜565 nm)を赤、チャンネル2(近赤外の波長帯841〜876 nm)を緑、チャンネル5(短波長赤外の波長帯1230〜1250 nm)を青に割り当てたカラー合成画像です。海氷が薄肌色、雲が白色に強調されるので、海氷と雲が識別しやすくなっています。空間分解能は500 mです。

(図2左、図3〜6及びムービー)
観測衛星: 地球観測衛星Aqua (NASA)
観測センサ: 改良型高性能マイクロ波放射計AMSR-E (JAXA)
観測日時: 2007年2月19日( 図2左)
2004年1月23日 (図3)
2005年1月23日 (図4)
2006年1月23日 (図5)
2007年1月23日(図6)
2006年12月01日〜2007年2月18日(ムービー)
 これらの図はAMSR-Eの6つの周波数帯のうち、36.5 GHz帯の水平・垂直両偏波と18.7 GHz帯の水平・垂直両偏波のデータを元に、AMSR/AMSR-Eのアルゴリズム開発共同研究者(PI)であるNASAゴダード宇宙飛行センターの Josefino C. Comiso博士のアルゴリズムを用いて算出された海氷密接度を表しています。
 海氷密接度とは、観測視野内を海氷が覆う割合を示したもので、0 %は開放水面(海面)、100 %は全て海氷で覆われている状態を示します。海氷密接度の低いところは水色で、高くなるにつれて黄色、オレンジと変化し、高いところは赤ないし濃い朱色で表示しています。
 陸域は灰色で、開放水面(海面)は濃い青で、データのないところは白で示しています。
 空間分解能は実効的に15 km程度です。

関連サイト:
PALSARのスキャンサー・モードで見た流氷と北海道周辺
流氷の季節到来2006
冬の風物詩:流氷到来
流氷の季節到来
地球が見える 北極・南極
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