図1は、航空機搭載合成開口レーダ Pi-SAR(*1) のうち L バンド合成開口レーダで見た、西表島(いりおもてじま)西部の画像です。この画像は、 Pi-SAR を搭載した航空機が図2のように飛行しながら、アンテナから電波を左斜め下に発射し、地表面で反射した電波のうちアンテナ方向に戻ってくる成分を同じアンテナでとらえて記録し、画像化したものです。画像の中で、黒く見えているところは水面や山の陰、緑がかった陰影のついている所は樹木の生えている山間部、ややピンクがかった場所はマングローブのある場所です。
図3
裏内川のマングローブ
マングローブ林は、単に森と海が共存している場所というだけでなく、そこでは豊かな生命活動が繰り広げられています。マングローブの枯葉等と、水と空気を合わせることで、栄養分に富んだ土や水が作られます。そして、それを目当てに、多くの稚魚やカニ、エビなどが集まってきます。タコの足のような根を持つヤエヤマヒルギや、人の膝を折り曲げたような根を持つオヒルギなどで作られる海中ジャングルは、稚魚が大きな魚から身を隠すには最適な環境です。そして、この豊富な稚魚やカニなどを目当てに、近隣の鳥だけではなく、旅鳥たちも集まってきます。東南アジアからシベリアまで 7,000-10,000 万 km も旅をするシギやチドリなどの渡り鳥たちにとって、マングローブ林や干潟は、重要な安息の地となります。