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2004年1月23日掲載
カリフォルニアを貫く魔の亀裂
――サンアンドレアス断層――
今から100年ほど前の1906年4月18日、米国西海岸のサンフランシスコはマグニチュード8.3(*1)という空前の巨大地震に襲われました。牧場の柵や道路に発生した数メートルにもわたる横ずれが、あちこちで発見されたといわれています。後になって、サンアンドレアス断層と呼ばれる大地の亀裂と、巨大地震との関係が明らかになってきたのです。
サンアンドレアス断層は、南北およそ1,000キロメートル(東京〜福岡間に相当)にもわたってカリフォルニア州を貫いており(*2)、この断層の両側にある岩盤(*3)が、年間4〜5cmというゆっくりした速度で横ずれを起こしているというのです。この長い断層には、常にずれているところと普段はずれていないところがあり、普段ずれていない部分にひずみがしだいに蓄積され、大地震が繰り返されると考えられています。1989年10月17日に再びサンフランシスコを襲った大地震(マグニチュード7.1)(*1)は、高速道路の倒壊など現代生活に大きな影響を与えました。
画像は、みどりUのGLIが米国西部を観測したものです。サンアンドレアス断層は、画像中のA〜Eを結ぶ線に沿って存在しています。断層がある場所では、しばしば直線状に続く峡谷や崖、山脈の斜面が見られますが、画像からは、断層に沿って植生の切れ目を確認することができます。
サンアンドレアス断層と並行するように、木々の茂る山脈が濃い緑色に見えています。その間に広がる乾燥した盆地では灌漑技術を用いた農業が行われています。州都サクラメントを有するセントラルバレーでは、広大な盆地に明るい緑色に見える農地があちこちに確認できます。オレンジなどの柑橘類をはじめ、ぶどうや野菜、綿花など多くの作物が作られています。今日カリフォルニアから供給される豊かな農産物は、太陽の恵みと、そして何より東部の大規模農業との競争の中で行われてきた絶間ない技術革新の成果でもあるのです。
観測画像について
観測センサ:グローバルイメージャ(GLI)
観測日:2003年5月27日
短波長赤外域の2210ナノメートル(チャンネル29)、近赤外域の825ナノメートル(チャンネル23)、可視光の460ナノメートル (チャンネル20)の観測データを、それぞれ赤、緑、青色に割り当てて合成した画像です。
(*1)理科年表2003年版による。
(*2)サンアンドレアス断層は複数の小規模な断層群からなっており、これらを合わせてサンアンドレアス断層系と呼ばれることもあります。
(*3)この地下の岩盤はプレートと呼ばれています。サンアンドレアス断層は太平洋プレートと北米プレート境界にあたり、プレートのすれ違いによって横ずれを起こす「トランスフォーム断層」と呼ばれる断層です。この付近では太平洋プレートは相対的に北西方向へ、北アメリカプレートは相対的に南東方向にそれぞれ移動しています。
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