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地球が見える 2003年

開拓者の夢に立ちはだかった地の底・デスバレー


アメリカ合衆国・カリフォルニア州とネバダ州の境界付近に、デスバレー(死の谷)と呼ばれる谷があります。デスバレーは、長さ約160km(沖縄本島の約1.5倍)、幅8〜24km、谷というよりも広大な盆地といったほうが良いかもしれません。海面より85mも低いところにある谷底には、多量の塩分のため開拓者も飲めなかったといわれる水「バッド・ウォーター」が存在しています。そこは、北アメリカ大陸でもっとも低い場所なのです。

シエラネバダ山脈によって太平洋から隔てられ、さらに周囲を高い山々に囲まれたデスバレーは、年間の降水量はごくわずかで、7月の最高気温の平均はなんと46℃にも達するといわれています。ゴールドラッシュさなかの1849年、カリフォルニアに向かう途中に迷い込んだ探検隊が命を落としたことから、デスバレーと呼ばれるようになったといわれています。

画像は、GLIがデスバレー付近を観測した画像です。デスバレーの谷底の水色に見える部分は、塩分を含んだ水に対応しているとみられます。チャールストンピークのように、山地の頂部にいくにつれて植生が確認できることも特徴的です。茶色や肌色、また薄紫色に見えるのは、露出した岩肌や砂地で、岩や砂の種類の違いが反映されているためです。

デスバレーの東には、整備されたラスベガスの町並みが緑豊かな碁盤の目のように見えています。乾燥地帯を流れるコロラド川やミード湖は、この土地に暮らす人々の生活にかけがえのない恵みを与えています。

画像の左端には、雪を頂いた米国本土の最高峰・ホイットニー山が水色に見えています。西海岸に近いこのあたりまでくると、山脈にもたらされる雨によって、豊かな緑が広がっていることも画像から見ることができます。


観測画像について
観測センサ:グローバルイメージャ(GLI)
観測日:2003年5月27日
短波長赤外域の2210ナノメートル(チャンネル29)、近赤外域の825ナノメートル(チャンネル23)、可視光の460ナノメートル (チャンネル20)の観測データを、それぞれ赤、緑、青色に割り当てて合成した画像です。植生の反射が強い近赤外域を緑に色づけているので植生が緑色に強調されて見えます。また、水酸基、炭酸塩基などの存在によって反射率が下がる短波長赤外域が赤に割り当てられているため、そのような場所は青や緑が強調されて見えます。温泉や熱水鉱床の周囲などに形成される金などの有用な金属鉱床の探査に応用できます。
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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