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地球が見える 2017年

速報:地球上の海氷面積が観測史上最小に

2017年1月14日に地球上に存在する海氷の面積が1978年の衛星観測開始以降の「最小値」を更新したことが、水循環変動観測衛星「しずく」の観測により明らかになりました。去年(2016年)の11月には地球上の年間最大海氷面積が史上最小になったことを、この「地球が見える:地球上の年最大海氷面積が観測史上最小に」の記事で報告しましたが、ついに地球上に存在する海氷の面積が観測史上最も小さな状態となり、その後も最小面積を更新し続けています。 これまでの史上最小の海氷面積は2006年1月25日に記録した16,219,388 km2ですが、2017年2月9日時点で15,716,332 km2となっており、約50万 km2(タイの面積とほぼ同じ)小さくなっています。

北極海の海氷面積の変化
北極海氷面積は近年縮小傾向にあることが報告されています。「地球が見える」の記事の中でも2012年の「北極海の海氷 観測史上最小に」や、前回の報告など、これまで頻繁にその状況をお知らせしてきました。
2016年11月の報告以降、結氷期に入ってゆっくりと増加していた北極海氷は史上最小面積を保ちながら推移していました。ところが海氷が成長する時期であるにも関わらず、11月中旬や12月下旬に短期的に減少するなど、大きな変化が観測されています。

南極海の海氷面積の変化
南極海氷面積は近年増加傾向にあり、北極海とは対照的な変化を示していました。ところが、前回の報告にもある通り、2016年の10月ごろから急激に減少し始め、11月以降史上最小面積となっていました。この傾向は2017年に入ってからも継続しており、面積が非常に小さい状態で推移しています。

このように、地球上の海氷面積は年々大きく変化しています。一つの側面で見てみると、海氷の変化は水中の光環境を変化させ、そこに生きるプランクトンやそれらを捕食する動物による食物連鎖、ひいては人間社会にまで影響を及ぼします。また、気候変動の観点からも、アイス・アルベド・フィードバック効果や、水蒸気の輸送量の変化など大きな変化をもたらします。一方で、北極海航路の活用など海氷の減少を活用する動きも近年活発になってきています。
このような変化の兆候をいち早く捉えるため、北極海の海氷密接度の分布画像および海氷面積値情報は、JAXAの地球環境監視webサイト(JASMES)および極地研究所が開設している北極域データアーカイブweb上の海氷モニターViSHOP上で日々更新を行い、公開しています。

観測画像について

画像:観測画像について

図2、3

観測衛星 水循環変動観測衛星 しずく(GCOM-W)
観測センサ 高性能マイクロ波放射計2(AMSR2)
観測日時 2017年1月14日 降交軌道

いずれもAMSR2の6つの周波数帯のうち、36.5 GHz帯の水平・垂直両偏波と18.7 GHz帯の水平・垂直両偏波のデータを元に、アルゴリズム開発共同研究者(PI)であるNASAゴダード宇宙飛行センターの Josefino C. Comiso博士のアルゴリズムを用いて算出された海氷密接度を表しています。データの空間分解能は10 kmです。

関連情報

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画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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