地球が見える 2010年
夏の観光のメッカ、黒部ダム
図1 富山県とその周辺
図1はALOS(だいち)が2009年10月に撮影した富山県とその周辺画像です。約110万の人口を抱える富山県は、北は豊かな漁場である富山湾(日本海)に面し、東、南、西の三方は飛騨山脈をはじめとする山々に囲まれています。 図2 黒部湖周辺
(Google Earthで見る黒部湖周辺(kmz形式、5.07 MB低解像度版)) ![]() 難工事の末に完成した黒部ダム 飛騨山脈を南に下っていくと、険しい山脈の中に黒部湖がエメラルド色に輝いて見えます(図2)。黒部湖は、黒部ダムにせきとめられてできた人工湖で、ダムの高さは日本一の186 m、堤頂長492 m、総貯水量は約2億立方メートルと、日本国内はもちろん、世界でも有数の規模を誇ります。ダムによって貯えられた水は、黒部川第四発電所の水力発電用に供給されています。 ![]() 観光客でにぎわう夏の黒部峡谷 黒部川の中流から上流にかけての流域には、黒部峡谷と呼ばれる険しい峡谷が広がっています。雪融け水が豊富で水量が多く、流れの速い黒部川の浸食作用によってできた絶壁が続く峻険な地形で、容易に人を寄せ付けないことから、日本の秘境100選に選定されています。 観測画像について![]()
AVNIR-2 は、4つのバンドで地上を観測します。図は、いずれも可視域のバンド3(610 〜 690ナノメートル)、バンド2(520〜600 ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。
PRISMは地表を520〜770 ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。 |