地球が見える 2009年
成田と羽田、首都圏の2大空港
日本の首都圏には、千葉県成田市の成田国際空港(開港当初は新東京国際空港)と東京都大田区の東京国際空港、通称羽田空港があります。 図1 成田国際空港とその周辺
(Google Earthで見る成田国際空港(kmz形式、4.54MB低解像度版))
図1はALOS(だいち)が2009年5月に撮影した成田国際空港とその周辺です。空港西側のA滑走路は、関西国際空港の第2滑走路と並び、日本最長の4,000 m滑走路です。東側のB滑走路は、計画より320 m短い2,180 mの滑走路で使用が開始されました。図の中央、両滑走路に交わるC滑走路は長さ3,200 mで主に横風用滑走路として計画されています。現在、建設工事が凍結されているため、誘導路として利用されています。 図2 拡張工事の進む成田国際空港
図2は2007年2月と2009年5月に撮影した空港北部の拡大画像です。B滑走路の北部が拡張されているのが分かります。また南部に誘導路が整備されています。 図3 羽田空港とその周辺
(Google Earthで見る羽田空港(kmz形式、3.96MB低解像度版))
図3は2009年9月に撮影した羽田空港です。図から、空港の西側と東側に見られる並行に配置された滑走路がA滑走路とC滑走路です。共に3,000 m滑走路で、同時離着陸が可能となっています。北側に見えるB滑走路は、横風用の2,500m滑走路です。 図4 再拡張工事が始まった羽田空港
図4は2008年1月と2009年9月に撮影された羽田空港沖の拡大画像です。羽田空港沖で建設が進んでいるD滑走路は、埋め立てによる人工島と、河口のある多摩川の流れを妨げない桟橋構造を組み合わせた、世界初のハイブリッド滑走路で、全長は2,500 mです。図で、新滑走路右側の茶色い部分が埋め立て地、左側の白い部分が桟橋部分です。この1年半の間に埋め立て工事が急ピッチで進んだことが分かります。なお、この新滑走路は、既存のB滑走路と平行に建設する予定でしたが、飛行コース上に千葉県浦安市街や、東京ディズニーリゾートがあるため、滑走路の方位が7.5度右に変更されました。 滑走路末端の数字 滑走路の末端には数字が書いてあります。図1の成田国際空港A滑走路では、南側に34L、北側に16Rという数字とアルファベットの文字が見えます。この数字は滑走路の向きを示していて、北から時計回りに数字の10倍の角度の方向に滑走路が向いていることを表しています。ちなみに、LとRは並行した2本の滑走路がある場合に付けられます。A滑走路の34Lは、北から340度の向き、すなわち北北西に向いた左側の滑走路であることを説明しています。 なお、「だいち」の衛星画像は、NTTレゾナントグループの「goo地図」などで利用されています。「goo地図」では、画面左上の「航空」ボタンをクリックすると、背景が「だいち」画像に変わります。 観測画像について
AVNIR-2 は、4つのバンドで地上を観測します。図は、いずれも可視域のバンド3(610 〜 690ナノメートル)、バンド2(520〜600 ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。
PRISMは地表を520〜770 ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。 |