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地球が見える 2008年

超高層ビルが林立する香港

図1 香港主要部
(Google Earthで見る香港 (kmz形式、5.27MB、低解像度版))
図1は2007年10月に陸域観測技術衛星「だいち」が捉えた香港のパンシャープン画像です。「だいち」に搭載されたPRISMの後方視の画像を用いたので、建物の南側の壁面が良く見え立体感が出ています。陸上では超高層ビルを含む無数のビルが林立し、海上では数多くの船舶が停泊中あるいは航行中であることが分ります。
図の中央はヴィクトリア港、南側は香港島、北側は九龍(カオルーン)です。香港島のこの辺りは香港の行政・文化・経済の中心地であり、西側には中環フェリーターミナルと香港一の高さ(88階建て、420m)を誇る国際金融センター2が、中央には香港会議展覧センターが、東側にはハッピー・バレー競馬場、香港スタジアム、ヴィクトリア公園がそれぞれ見えています。ヴィクトリア公園の東側や図の下の山手方面には高層の住宅群が見えています。
九龍の西岸沿いには香港鉄路(MTR)の機場快線(エアポートエクスプレス)と東涌(トンツォン)線が並行して走っており、両鉄道の二つの駅、九龍駅と奥運(オリンピック)駅の周辺には高層の住宅群が見えています。九龍駅の北に航空機が見えていますが、飛行中の航空機がたまたま写りこんだものと思われます。
九龍半島の南端は商業の街で、数多くの商店やレストランがあります。画像では九龍公園、MTR東鉄線のターミナル駅である尖東(チムトン)駅、香港文化センター、香港コロシアムが見えています。
図の右上には1998年7月5日まで使用された啓徳空港の跡地が見えています。啓徳空港は九龍地区のビル群の上空をすれすれに飛行する、北西方向からの着陸が特に難しいことで有名でした。
図の上には東西方向に伸びる長さ約3kmの界限街(ガイハンガイ)という道路が見えています。界限街は1860年に設定された香港と清の境界線でした。

図2 香港の広域画像
図2は2007年秋に陸域観測技術衛星「だいち」が捉えた香港の広域画像です。1997年7月1日にイギリスから中国に返還された香港特別行政区は図下の香港島、中央の九龍、その北の新界(1898年に租借)から成っています。左下のランタオ島は新界に含まれます。図の上のシンジェン河の北側は中国本土で、経済特区であるシンジェン市の市街地が見えています。
香港特別行政区では1,100km2の土地に700万人の人々が住み、約6,400人/km2と世界で最も人口密度の高い地域となっています。また、図から分かるように香港の大半は濃い緑色に覆われた山地であり、住宅建設に適した平地は限られています。このため、九龍や香港島の主要部だけでなく、新界地区の沙田(シャティン)、元朗(ユンロン)、屯門(チュンムン)、将軍澳(ツェンクァンオー)、青衣(ツィンイ)、そしてランタオ島の東涌(トンツォン)などの郊外にも超高層の住宅を含むニュータウンの建設が、鉄道や高速道路の整備とともに進められてきました。
ランタオ島東部の埋立地には世界で5番目のディズニーリゾートとして2005年9月に開業した香港ディズニーランドが見えています。その東側にもほぼ同じ面積の埋立地が黄白色に見えており、拡張工事が進んでいることが分かります。
香港島の南西部には1977年1月に開業したレジャーランド、香港海洋公園があります。
図の右上には長さ2.1kmの白い堤防で仕切られた船灣淡水湖が見えています。この淡水湖は、1960年代の水不足をきっかけとして工事が始まって1968年に完成し、その後、堤防の嵩上げ工事が行なわれて、現在の貯水量は2億3,000万m3となっています。

図3 郊外の大団地、沙田(シャティン)
沙田は、人口増加に対応するため、香港政庁によるニュータウン建設計画の一環として開発された地区の一つで、1970年代に入り江の埋め立てが大規模に行われ、1980年代以降に「城門河」という運河の両岸に数多くの高層住宅が建てられました。それと同時に城門河の西岸では九広東鉄(現在のMTR東鉄線)が電化され、2004年には東岸に馬鞍山(マオンシャン)線が開通しました。同様に整備された高速道路網も見えています。
図の右上には、沙田競馬場が見えていますが、ここは今年(2008年)8月に開催される北京オリンピックの馬術競技のメイン会場となる予定です。これは、中国本土と香港の検疫制度の差異により、生きた動物を輸入する際の隔離期間が、香港では中国本土に比べて短いため、また、香港では競馬が盛んなので、隔離期間中に検疫馬が運動可能な施設の用意が可能なためとのことです。

図4 香港国際空港
図4は1998年7月6日に開港した香港国際空港(チェクラップコク空港)を示しています。図1のところで紹介した従来の啓徳空港は1980年代後半までに離発着枠の能力の限界に達し、拡張の余地もないことから1992年に新空港の建設が決定されました。ランタオ島沖のチェクラップコク島を利用して空港島を作り、24時間離着陸が可能な空港が完成しました。長さ3,800mの2本の平行滑走路、屋根が白と灰色の縞模様に見えるターミナルビル、駐機中の数多くの航空機、その他の空港施設が見えています。空港の北東端には、7万m2と香港で最大の展示スペースを持つアジアワールド・エキスポが見えています。また、空港駅と香港島北部の香港駅との間、約35kmをおよそ30分で結ぶエアポートエクスプレスや高速道路も建設されました。
空港島の付け根に当たる東涌地区には超高層住宅を含むニュータウンがあることが分かります。



観測画像について:


(図1〜図3、全体画像、図をクリックすると2段階で拡大します)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)
パンクロマチック立体視センサ(PRISM)
観測日時: 2007年10月24日03時05分頃(世界標準時)(図1〜図3)
2007年11月10日03時07分頃(世界標準時)(図2および図4)
地上分解能: 10m(AVNIR-2)および2.5m(PRISM)
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
(図1、図3および図4)
PRISMは地表を520〜770ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行うことができますが、ここでは後方視の画像を使っています。
AVNIR-2の、バンド1(420〜500ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド3(610〜690ナノメートル)を青、緑、赤色に割り当てカラー合成したAVNIR-2画像を「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「明度(Intensity)」に変換(HSI変換)し、明度をPRISM画像で置き換えて再合成することで見かけ上、地上分解能2.5mのカラー画像を作成することができます。図1、図3および図4はこのように高分解能の白黒画像と低分解能のカラー画像を組み合わせて合成された高分解能のカラー画像、つまりパンシャープン画像です。色合いは下記のAVNIR-2画像と同じです。

(図2)
AVNIR-2は、4つのバンドで地上を観測します。図2は、いずれも可視域のバンド3(610〜690ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成し、観測日の異なる2枚の画像を貼り合わせて作成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。

緑色: 森林
明緑色: 草地、農地
灰色: 市街地、道路
青: 水域

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
悠久の歴史を刻む北京:中国
躍動する都市、上海
陸も海も明るいシンガポールのSAR画像
地球が見える 陸地・地形
本文ここまで。
画像:ロケットの情報を掲載 ロケットナビゲーター
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
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