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地球が見える 2008年

集いの島 ハワイ、オアフ島

ハワイ諸島は広大な太平洋の真ん中に北緯28.5度のクーレ環礁から北緯19度のハワイ島まで、海底から海上に突き出た巨大な火山性山脈の頂上である137の島と環礁がゆるい弧を描きながら2,450kmにわたって連なっています。すべての島が一度に誕生したのではなく、2,500万から4,000万年前に生じた海底の亀裂から噴き出したマグマが長年にわたって積もり、海面から突き出したのが始まりです。プレートテクトニクス理論によれば、太平洋プレートが海底のホットスポットから北西に年5〜7.5cmずつ動くことにつれて島が一つずつ出現したといわれています。現在のオアフ島はその誕生した地点からは354km離れているようです。

図1 オアフ島
図1は島の西部が少し欠けていますが、ハワイ州のオアフ島です。世界中から年間500万人以上も旅行者が訪れることなどから、「集いの島」と呼ばれています。ハワイ諸島の中では面積が約1,545km2(沖縄本島と西表島を合わせたより少し広い)と3番目に大きな島です。島の東側と西側に南北に連なるコオラウ山脈とワイアナエ山脈があり、それらに挟まれるように中央平野が広がっています。平野の南には奥深い入り江の真珠湾が見えています。湾の入り口の東側にハワイ諸島の空の玄関口であるホノルル国際空港が見えており、さらに東側には海の玄関口ホノルル港があるあたりから市街地が広がってワイキキ・ビーチ、ダイヤモンド・ヘッドへと灰色に見える市街地が続いています。

ハワイ州は1959年に米国の50番目の州となりました。州の人口は約120万人ですが、その75%がオアフ島に住み、その内の半分がホノルル市に住んでいます。ホノルルはハワイ州の州都であり、唯一の大都会です。行政上、オアフ島は北西に2,253kmも離れたクーレ環礁まで連なる小島や環礁を含めて、ホノルル市とホノルル郡を形成しているため、全米で11番目に広い市になっています。

島の北側の海岸は波が砕けて白く見えています。ノースショアと呼ばれるこの辺りのビーチでは、冬に、シベリアで発生した低気圧が日本からアリューシャンへ移動する際に大きな波を作り、延々とハワイ諸島までやって来ることから、15mを超える大波が押し寄せてくる場所で、サーフィンの大会が毎年開催されています。ノースショアの中心ハレイワタウンはサーファーたちで賑わう場所ですが、サトウキビ畑やパイナップル畑で働く日本からの開拓移民が多数入植した地でもあり、小さな町の通りには日本人名の看板を掲げた店をあちこちで見かけることができます。

日本からのハワイ移民は1868年の明治維新の年に始まり、旧ハワイ政府と日本政府の条約による国策としての官約移民が始まった1885年(明治18年)から1894年(明治27年、共和制ハワイ国建国の年)まで、約29,000人がハワイに移住しました。その後も民間移民業者による私約移民は続き、ハワイがアメリカの準州となって私約移民が終了した1900年には約35,000人が移住し、ハワイ総人口に占める日系人は40%程になっていました。移民全面禁止となった1924年までには日本からの移民は約61,000人と言われています。

オアフ島の東側のコオラウ山脈は海岸までせり出して断崖となっているところが多く、東からの貿易風が山にあたって雨を降らせるため緑豊かな山肌が続いています。東海岸に大きく口を開けたカネオヘ湾の北側、コオラウ山脈に深く刻まれた渓谷には映画「ジュラシック・パーク」や「ゴジラ」のロケに使用された牧場があります。

図2 ホノルル周辺
(Google Earthで見るハワイ・オアフ島 (kmz形式、4.00MB、低解像度版))
図2はホノルル市中心を拡大したものです。画像左に見える滑走路はホノルル国際空港で、その東にはホノルル港が見えています。画像中央と右下に円形の特徴的な地形が見えていますが、火山灰が圧縮されてできた凝灰岩の丘、パンチボウルとダイヤモンド・ヘッドです。パンチボウルにはハワイ島出身で1986年にスペースシャトル・チャレンジャーの爆発事故で亡くなった宇宙飛行士エリソン・オニヅカ大佐の墓石があります。
直径1,200mのきれいな円錐形をかたどった噴火口跡のダイヤモンド・ヘッドの西側のビーチ沿いに、カメハメハ大王の愛妻の名を冠したカピオラニ公園がありますが、それより西、アラワイ運河とビーチに囲まれた地区がワイキキです。

写真 ワイキキ周辺
ワイキキ・ビーチからコオラウ山脈のふもとまで約3kmの平地にはビルや建物の密集地が続き、ビーチに面した山の斜面のかなり高いところまで住宅が続いています。パンチボウル東のタンタラスの丘からはダイヤモンド・ヘッドの全景とワイキキ、さらには空港までをも一望することができます。写真はタンタラスの丘からワイキキ方向を撮影したものです。



観測画像について:


(図をクリックすると2段階で拡大します)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)、(図1及び図2)
パンクロマチック立体視センサ(PRISM)(図2)
観測日時: 2006年12月23日21時13分頃(世界標準時)(AVNIR-2)
2006年8月7日21時12分頃(世界標準時)(PRISM)
地上分解能: 10m(AVNIR-2)および2.5m(PRISM)
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
(図1)
AVNIR-2は、4つのバンドで地上を観測します。図1は可視域のバンド3(610〜690ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド1(420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。
図は通常と異なって、緑にバンド2の値×90%とバンド4の値×10%の和を割り当てるという工夫をしたので、植生の分布が見やすくなっています。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。

緑色: 森林
明緑色: 草地、農地、ゴルフ場
灰色: 市街地、道路
赤っぽい茶色: 収穫後の畑地、裸地
青: 水域
白:

(図2)
PRISMは地表を520〜770ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。
AVNIR-2の、バンド1(420〜500ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド3(610〜690ナノメートル)を青、緑、赤色に割り当てカラー合成したAVNIR-2画像を「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「明度(Intensity)」に変換(HSI変換)し、明度をPRISM画像で置き換えて再合成することで見かけ上、地上分解能2.5mのカラー画像を作成することができます。
図2はこのように高分解能の白黒画像と低分解能のカラー画像を組み合わせて合成された高分解能のカラー画像、つまりパンシャープン画像です。

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
火山の上の天文台銀座:ハワイ島
ハワイ島(マウナロア山)
地球が見える 陸地・地形
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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