地球が見える 2008年
南極の氷消失の観測にも「だいち」が活躍
2008年1月23日、NASAは、「南極の氷河の流出が加速されたことにより、南極の氷消失量が過去10年で75%増加し、グリーンランドで観測された氷消失とほぼ同じペースになった」と発表しました。 NASAとカルフォルニア大学の科学者達は、過去15年間に亘る各種衛星(欧州の「ERS-1」及び「ERS-2」、カナダの「レーダーサット1(Radarsat-1)」、日本の「だいち(ALOS)」)のデータを調査した結果、1996年に0.3mmであった海面上昇が2006年には0.5mmになり、1996年に年間1,120億トン(±910億トン)であった氷塊の喪失が2006年には年間1,960 億トン(±920億トン)に達したとのことです。 この調査では、南極大陸の広大な陸地を覆う氷床が海へと流れ込む動きを解明するのに、「だいち」の観測センサーであるフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ (PALSAR)が用いられています。 JAXAでもこの「地球が見える」で南極大陸の白瀬氷河の変動について取り上げています。
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