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地球が見える 2007年

平和記念都市、広島

図1 広島市周辺画像
(全体画像)
図1は2007年5月下旬に捉えた広島市周辺の画像です。図中央に見える灰色の市街が広島市で、中国山地を水源とする太田川が形成するデルタ地帯に栄えた中国地方最大の都市です。太田川は市内の五箇所で三角州を造りつつ分岐して、天満川、元安川、京橋川、猿猴川(えんこうがわ)と名を変えて広島湾に注ぎ込んでいます。最も西側を流れ、一際人工的な川筋を見せる太田川放水路は治水のために造られた川で、「水の都」と親しまれる広島市街地を幾多の水害から守ってきました。市内中心部を東西方向に並走する緑色の筋は、緑地帯を含む幅員が100メートルもある平和大通りです。五つの三角州を束ねるように長さ4キロメートルも続き、毎年5月に開催される平和の祭典「ひろしまフラワーフェスティバル」ではパレード会場にもなります。 図下辺の紺碧の広島湾は、鏡のように穏やかで、島々の周囲には広島名産の牡蠣(かき)の養殖筏が点々と筋状に見えています。広島港の宇品(うじな)内港地区は瀬戸内の海上旅客交通の拠点です。沖合には瀬戸内の島々を行き交うフェリーの白い航跡が幾筋も残り、その賑わいは衛星画像からも窺えます。海岸沿いの埋め立て地は、広島を代表する自動車や重機械の工場が整然と並ぶ工業地帯です。建物の屋根が白く輝き、あたかもコンピュータ・チップの拡大写真のように美しい幾何学模様を見せています。
図2 広島市内拡大画像
(Google Earthで見る広島 (kmz形式、2.36MB、低解像度版))
図2は広島市内中心部を拡大した画像です。本川から元安川が分岐する辺りに、原爆がそのほぼ真上で炸裂し、当時の姿を今も残す「原爆ドーム」が微かに黒褐色の丸い塊として見えています。元は大正時代にチェコ出身の建築家ヤン・レッツェル氏が設計した「広島県産業奨励館」というモダンな建物でした。しかし、1945年8月6日の被爆によって外壁は崩れ落ち、屋根の鉄骨がむき出しの形で残りました。その姿は平和を願って訪れる人に60年以上前の被爆直後の心象風景を与えます。「原爆ドーム」は、平和を希求する全世界の人々のシンボルとして1996年12月に国際連合教育科学文化機関 (UNESCO)の世界文化遺産に登録されました。
元安川を挟んで原爆ドームの対岸に見える緑地が平和記念公園です。世界の恒久平和への願いを込めて造られた公園には、2006年に重要文化財に指定された広島平和記念資料館があります。右側の東館には被爆前後の「広島のあゆみ」が写真や模型で紹介され、左側の本館では被爆の惨状を伝える数々の資料が展示されています。公園中央部に見える「平和の池」の淵に建立されているのが、日本古来の「はにわ」の家形を模した原爆死没者慰霊碑です。これらの建造物は世界的に著名な建築家丹下健三氏によって設計されました。慰霊碑の前に立って正面を眺めると、三角屋根の中に華やいだ街から切り離され静かに佇む「原爆ドーム」が見えます。
広島市は観光客数1,000万人を誇る観光都市です。市内を走る路面電車は街の風景の一部として溶け込み、城下町としての歴史の重みを感じさせます。広島随一の繁華街を通る相生通りを挟んで平和記念公園の反対側に拡がる緑地も見所の多い観光スポットです。そこには「赤ヘル」の愛称で知られる市民球団「広島東洋カープ」の本拠地である広島市民球場や、戦国時代に毛利輝元(毛利元就の孫)が築いた広島城を廻る掘割、江戸時代に作庭され国の名勝に指定された縮景園の回遊式庭園が見事な造作を見せています。緑ゆたかな平和記念公園一帯は、世界中から訪れる人々の心を和ませる場となり、四季折々の花を楽しむ市民の憩いの場となっています。広島は、平和記念都市「ヒロシマ」として全世界の核兵器廃絶運動の原点となっています。



観測画像について:
(図1及び図2、図をクリックすると二段階で拡大します)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: パンクロマチック立体視センサ(PRISM)高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)
観測日時: 2007年5月23日11時03分頃(日本標準時)
地上分解能: 2.5m(PRISM)、10m(AVNIR-2)
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
  PRISMは地表を520〜770 ナノメートル(10億分の1メートル)の可視域から近赤外域の1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。前方、直下、後方の観測を同時に行いますが、ここでは直下視の画像を使っています。
AVNIR-2は、衛星進行方向に直交する方向に観測領域を変更するポインティング機能を持っていて、4つのバンドで地上を観測します。このうち、バンド1 (420〜500ナノメートル)、バンド2 (520〜600ナノメートル)とバンド3 (610〜690ナノメートル)を青、緑、赤色に割り当てカラー合成したAVNIR-2画像を「色相(Hue)」、「彩度(Saturation)」、「明度(Intensity)」に変換(HSI変換)し、明度をPRISM画像で置き換えて再合成することで見かけ上、地上分解能2.5mのカラー画像を作成することができます。
図1と2は、このように高分解能の白黒画像と低分解能のカラー画像を組み合わせて合成された高分解能のカラー画像、つまりパンシャープン画像です。この組合せでは、肉眼で見たのと同じような色合いとなり、次のように見えています。

黄土色、茶色: 裸地
緑色: 森林
青っぽい灰: 市街地、道路
濃紺: 水面
白:

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
加賀百万石の城下町:金沢
地球が見える 陸地・地形
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画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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