地球が見える 2007年
ケープタウン:南アフリカ共和国発祥の地
ケープタウンは、この画像で、湾曲して南に延びているケープ半島のちょうど根本のあたりに位置しています。ケープ半島の西側は大西洋、東側はフォールス湾です。ケープタウンの12月は乾季に当たるので、植物は枯れた状態にあり、陸域が全体的にこげ茶色に見えています。ケープ半島の先端部分は、「ケープ植物区保護地域群」として2004年に国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の世界自然遺産リストに追加されました。 ケープタウンは、アフリカ大陸の最南端に位置する南アフリカ共和国でヨハネスブルグに次いで二番目に大きな都市です。共和国立法議会が開かれる立法上の首都でもあります。1652年にオランダ東インド会社の補給基地が建設されたのがこの町の始まりで、この国の発祥の地として別名マザー・シティーとも呼ばれます。 喜望峰は、この町から南に約50 km下ったケープ半島の先端にあります。喜望峰は当初、アフリカ大陸の最南端と思われていましたが、この画像の中でもお分かりのように、隣のケープポイントの方が若干南にありますし、実際には喜望峰から東南東に約150 km行ったところにあるアグラス岬が最南端です。このアグラス岬を境にして、東側がインド洋、西側が大西洋と定義されています。インド洋側を流れる暖流のアグラス海流と大西洋側を流れる寒流のベンゲラ海流がぶつかっている地点は、時に大きく変動しますが、大体ケープポイントとアグラス岬の間になります。 ケープタウンの北、約12 kmのところにある島がロベン島で、アパルトヘイト時代(1971〜91年)には主に政治犯が収容された黒人専用の刑務所島でした。ネルソン・マンデラ氏もここに収容されていました。1997年から博物館となり、1999年にUNESCOの世界文化遺産リストに追加されました。 ケープタウンの東、約15 kmのところにはケープタウン国際空港があります。東方約35km離れたところにあるステレンボッシュは、ケープタウンに次いで、南アフリカで二番目に古い町で、1659年に創設されました。この町の周辺一帯は地中海性気候で肥沃な土地のため、創設当時からワイン用のブドウ作りが行われており、ワイナリーも多数存在していることから、ワイン・ランドと呼ばれています。南アフリカは、最近は非常に高品質なワインを生産するようになっており、ステレンボッシュは、そのワイン生産の中心地として、特に赤ワインの生産に定評があります。
ケープタウン駅のすぐ南に五角形のキャッスル・オブ・グッド・ホープがあります。これは、オランダ東インド会社総督の公邸として建設されたもので、現在は、西ケープ陸軍司令部に使われています。五角形の城壁の一辺は、175 mあります。また、国会議事堂もこの近くにあります。
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