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地球が見える 2006年

AMSR-Eが捉えたエルニーニョ現象の発生

気象庁は2006年12月11日にエルニーニョ監視速報No.171において「エルニーニョ現象が今秋から発生している可能性が高く、春までは持続する見込みである。」と発表しました。
図1
(上) AMSR-E で観測した海面水温分布      
(下) AMSR-E による海面水温平年偏差分布
2006年1月1日〜12月18日(7日間平均)
拡大アニメーション(4.9MB)
図1はNASAの地球観測衛星Aquaに搭載されているJAXAの改良型高性能マイクロ波放射計AMSR-Eが観測した太平洋とインド洋の赤道域の海面水温(図1上)とそれから平年値(過去30年間の平均値)を引いた偏差(図1下)を表しています。図1上で赤いところは海面水温が高く(最高32.5℃)、青いところは海面水温が低い(最低20.0℃)ことを表し、図1下では平年値より高い部分を赤く、低い部分を青く着色しています。図1下から、太平洋東部から中央部にかけて赤道付近に平年より海面水温の高い(赤い領域)が広がっていることが分かります。図右の黒枠の領域(西経90度〜西経150度、北緯5度〜南緯5度)は気象庁がエルニーニョ現象やラニーニャ現象の判定を行う海域(エルニーニョ監視海域と呼ばれます。)を示しています。

アニメーションでは2006年1月から12月中旬までの、7日平均の海面水温と海面水温偏差の時間変化を見ることができます。 図1下のエルニーニョ監視海域に注目すると、1月から3月にかけては「AMSR-Eが捉えたラニーニャ」で紹介したラニーニャ現象による負の水温偏差が広がって青く見えていましたが、6月にはラニーニャ現象は終息し(関連記事:「ラニーニャ現象の終息」)、秋以降は正の水温偏差が強まって赤く見えていることがわかります。

図2 エルニーニョ監視海域における海面水温平年偏差の時系列変化
図2は先に述べたエルニーニョ監視海域における海面水温平年偏差の日平均の時間変化を表しています。平年値に対する観測値の偏差がプラス側(赤い領域)に大きく長く続くとエルニーニョ現象に対応し、マイナス側(青い領域)に大きく長く続くとラニーニャ現象に対応します。 6月以降、正偏差が徐々に大きくなり、9月以降、1℃を越えてそれが持続していることがわかります。気象庁のエルニーニョ現象に伴う日本の天候の特徴によれば、エルニーニョ現象発生時の冬は日本は暖冬になる傾向が見られるとのことです。

太平洋赤道域の海面水温の最新情報については、エルニーニョウォッチ "El Niño Watch"ページをご覧ください。



観測画像について:
(図1〜図2)
観測衛星: 地球観測衛星Aqua(NASA)
観測センサ: 改良型高性能マイクロ波放射計AMSR-E (JAXA)
観測日時: 2006年1月1日〜12月18日(図1)
2006年1月〜12月(図2)
AMSR-Eのプロダクトおよびアルゴリズムについては、こちらをご覧ください。

関連サイト:
ラニーニャ現象の終息
AMSR-Eが捉えたラニーニャ
AMSR-Eによるエルニーニョウォッチページの公開を開始
Aqua/AMSR-Eから見た2002/03エルニーニョ
エルニーニョに関する気象庁のページ
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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