地球が見える 2006年
二つの森と環状道路に囲まれた芸術の都:パリ
環状道路の内側には数多くの名所旧跡があります。図中央のルーブル美術館は12世紀末に造られた城砦を元に16世紀から19世紀にかけて改築された壮大な宮殿で、フランス革命後の1793年以来、公開されています。その右下のセーヌ川の中洲、シテ島には二つの尖塔(西側の方がやや高く、その高さは69 m)を持ち、14世紀半ばに完成したノートルダム寺院が見えます。 ルーブル美術館の西北西にはシャンゼリゼ大通りを含む数本の大通りが放射状に延びるエトワール広場があり、そこには、1805年にドイツ、オーストリア、ロシア、イタリアの連合軍をフランス軍が打ち破ったのを記念してナポレオン(1769〜1821年)が建設を命じた凱旋門があります。凱旋門の南にはフランス革命100周年を記念して開かれた1889年のパリ万博に合わせて建設されたエッフェル塔(現在の高さは324 m)が見えます。 ルーブル美術館やノートルダム寺院、凱旋門、エッフェル塔などを含む「パリのセーヌ河岸 (英語)」は1991年に国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の世界文化遺産リストに追加されました。 ルーブル美術館の北にはナポレオン3世(1808〜1873年)の命により1875年に完成したオペラ座と、モンマルトルの丘に建ち、市内からよく見えるサクレ・クール寺院が、東には1977年に開館し、国立近代美術館を含むポンピドゥ芸術文化センターが、南には高さ209 m、59階建てで、1972年に完成したモンパルナス・タワーが見えます。 パリには各方面とパリを結ぶ六つのターミナル駅があります。ルーブル美術館の北東には、印象派の画家モネが描いたサン・ラザール駅があり、そこから時計回りに、ロンドン行きのユーロスターが発着する北(ノルド)駅、オリエント急行が発着する東駅、TGVや南フランスに向かう列車が発着するリヨン駅、スペインに向かう夜行列車が発着するオーステルリッツ駅、モンパルナス・タワーの南の、TGVが発着するモンパルナス駅があります。 フランス革命から200周年に当たる1989年に向けて、パリでは再開発計画「グラン・プロジェ」が行われましたが、その一環として整備された科学産業都市ラ・ヴィレットが図右上に、図左の郊外にはシャンゼリゼ大通りの延長線上に建てられたグランド・アルシュ(大アーチ)を含む高層ビル群が目立つラ・デファンスが見えています。 図上には1998年のワールドカップ・サッカー・フランス大会の主会場として建設され、8万人の観客を収容できるスタッド・ド・フランスが見えます。ブローニュの森の南西の部分に、毎年10月の第1日曜日に凱旋門賞のレースが行われるロンシャン競馬場が見えます。ブローニュの森の南にはフランスのプロ・サッカー・リーグ、リーグ・アンに属するパリ・サン=ジェルマンの本拠地で、4.8万人余りを収容可能なパルク・デ・プランスが見えます。図下には、2万人を収容でき、多目的のスタッド・シャルレティが見えます。
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