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地球が見える 2006年

宇宙から見た鳴門の渦潮

全体画像
(Google Earthで見る鳴門 (kmz形式、722KB、低解像度版))
  図は陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)に搭載されたパンクロマチック立体視センサ(PRISM)が2006年4月に捉えた鳴門の渦潮です。右上は淡路島(兵庫県南あわじ市)、左下は四国(徳島県鳴門市)で大鳴門橋が両者を結んでいます。観測時刻が引き潮の時間帯に当たるので、左上の播磨灘から鳴門海峡を通って右下の紀伊水道に向かって潮が流れ、大鳴門橋の南東側に噴出する流れにそって世界一の規模を持つ「鳴門の渦潮」が生まれています。

図は北から南に向かって飛行する衛星が鳴門上空に達した時の直下視の画像と、その約45秒前に観測した前方視の画像を交互に表示しています。このため、船の動きが見て取れるほか、潮流とそれに伴う渦が勢いよく流れている状況がとらえられています。播磨灘から紀伊水道に南下する潮流は海峡付近でにわかに勢いを増し、海峡の真ん中を抜けると左右に渦を伴った「渦潮」の姿をとって紀伊水道に流れ込みます。ここ鳴門の渦は最も大規模な潮流渦としてランクされ、直径15m以上、潮流の速さは10ノット(時速約20km)に及ぶそうです。

観光船で見られる直径10 m程の渦は中心が1〜2 m沈み込み、すべてを飲み込むかのような強烈な印象を与えます。しかし、このような形態は数十秒しか続かず、しばらくすると観光船からは見えなくなります。これは渦が消滅したのではなく、渦の中心と周辺の海面との高度差がなくなったためで、実際には渦は消えてはいません。図の右下に見える直径1.2 km程の大きな渦は、直径10 m程の渦がたくさん合体し成長してできたものです。播磨灘にはさらに大きな直径1.5 km程の渦がかすかに見られますが、約6時間前の上げ潮の際に成長した渦の残滓です。

通常、干潮と満潮は1日に2回ずつあるので、干潮から満潮になる際の上げ潮と満潮から干潮になる際の引き潮も1日に2回ずつあり、したがって鳴門海峡の激しい渦潮は日に2往復、計4回その姿を現します。この画像を観測したのは2006年4月28日午前10時50分で、この日は12時11分に大潮の干潮を迎えるため、鳴門海峡は引き潮となっていました。

なお、全体画像の左端の鳴門市大麻町のドイツ村公園の辺りは、第一次世界大戦中に中国の青島(チンタオ)で捕虜となった約1,000名のドイツ兵が1917年から1920年まで約3年間暮らした板東俘虜収容所があったところです。この収容所は日本で最初にベートーヴェンの交響曲第9番「合唱」が演奏された場所として知られています。また、全体画像の右下には、飛行機雲とその陰が見えています。



参照サイト:
鳴門の渦潮(東京理科大学のサイト)

観測画像について:
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: パンクロマチック立体視センサ(PRISM)
観測日時: 2006年4月28日午前10時50分頃(日本標準時)
地上分解能: 2.5 m
PRISMは地表を550〜720 nm(ナノメートル:10億分の1メートル)の可視域1バンドで観測する光学センサです。得られる画像は白黒画像です。また、標高データを含む地形データを取得するために3 組の光学系(望遠鏡)を持ち、衛星の進行方向に対して前方、直下、後方の3方向の画像を同時に取得します。

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
地球が見える 海洋
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画像:ロケットの情報を掲載 ロケットナビゲーター
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
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