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地球が見える 2006年

蔵王の東西の2県庁所在地:仙台と山形

図1 蔵王周辺
図1は陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)に搭載された高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)が捉えた蔵王の周辺です。宮城県と山形県の県境にある蔵王山(標高1,841 m)が図中央で雪に覆われており、蔵王山を含む奥羽山脈がやはり雪を被って南北に延びています。図の右には太平洋につながる仙台湾が濃紺に見えています。都市部は青っぽい灰色に見えており、蔵王の北東には仙台、蔵王の北西には山形の市街地が見えています。焦げ茶色は森林、薄茶色は草地や畑地、田圃を表しています。図下の福島盆地から北東に流れて仙台湾に注いでいるのは阿武隈川です。一方、図左下の雪に覆われた米沢盆地を北上し、一旦東進して、山形盆地を北上するのは最上川です。奥羽山脈には深緑色のダム湖がいくつか見えています。

図2 仙台周辺
(Google Earthで見る仙台 (kmz形式、5.64MB、低解像度版))
図2は仙台周辺の拡大図です。右上には仙台港、左下には仙台空港があり、両者を結ぶように延びている仙台東部道路が見えています。その西側には、東北新幹線が南北に延びています。東北新幹線は名取川とその支流である広瀬川を横切っています。図の左上が仙台の市街地で、仙台駅の周辺は細かく凸凹があるように見えており、背の高いビルが多いことが分かります。宮城県庁も左上に陰を伴って見えています。仙台駅の東側には東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地であるフルキャストスタジアム宮城が見えています。
西側の青葉山には1601年に伊達政宗が築城した仙台城の跡があります。仙台城は平山城(ひらやまじろ)であり、蛇行する広瀬川が天然の外堀となっています。この城は江戸時代(1603年〜1867年)を通じて仙台藩の藩主を務めた伊達氏代々の居城でした。

図3 山形周辺
(Google Earthで見る山形 (kmz形式、8.24MB、低解像度版))
図3は山形周辺の拡大図です。図の上端には山形空港が見えています。図の左上では寒河江(さがえ)川がほぼ直角に最上川に合流し、北へ流れています。図の下は山形の市街地、上の方には天童の市街地があり、両市街地を貫くように山形新幹線(兼奥羽本線)が伸びていますが、図2の東北新幹線ほど、はっきりとは見えていません。これは東北新幹線が複線で平野部では高架式となっているのに対し、山形新幹線は既存の在来線を改良したミニ新幹線で、山形〜(天童)〜新庄間のほとんどが単線で平野部では盛土の上を走っているためです。山形新幹線の西側を並行して走っているのは、東北中央自動車道です。これと交差して、山形自動車道が北西−南東方向に伸びています。
山形の市街地の中心には四角いお堀を持つ霞城(かじょう)公園が見えます。これは1601年に最上義光(もがみよしあき)が大改築した山形城の二の丸の跡で、見えているお堀は二の丸堀です。山形城は平城(ひらじろ)で三の丸を含めた広さは71万坪(235万平方メートル)に及び、全国有数の規模を誇りました。江戸時代には、ここに山形藩の政庁が置かれました。
霞城公園の東には山形県庁が見えています。図右の谷筋には山寺として有名な立石寺(りっしゃくじ)があります。図上の天童市の市内には、毎年花見の頃に行われる人間将棋で有名な舞鶴公園が見えています。

4月14日現在、陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)の軌道上初期チェックアウトの作業は順調に進んでいます。



観測画像について:
(図1〜図3)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)
観測日時: 2006年3月25日午前10時44分頃
地上分解能: 10 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
AVNIR-2は、地球観測プラットフォーム技術衛星(ADEOS)「みどり」に搭載された高性能可視近赤外放射計(AVNIR)の分解能等を更に向上させたもので、AVNIRと同様に衛星進行直交方向に観測領域を変更するポインティング機能を持っています。AVNIR-2の 4つの観測バンドのうち、いずれも可視域の610〜690ナノメートル(バンド3)、520 〜600ナノメートル(バンド2)、420 〜500ナノメートル(バンド1 )のデータにそれぞれ赤、緑、青色を割り当てたカラー合成画像です。この組合せでは、肉眼で見たのと同じような色合いとなり、次のように見えています。なお、元画像の分解能は10 mです。

濃い緑: 森林
薄茶色: 草地、畑地、田圃、河原
灰色: 市街地、道路
白:
緑青: 水面(湖、川、海)
黒: データのないところ

関連サイト:
お堀のある街:静岡市
ALOS解析研究ページ
地球が見える 陸地・地形
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画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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