地球が見える 2004年
ギリシャ、アテネの街をクローズアップ
エーゲ海を臨む国ギリシャとその周辺の広い地域を、環境観測技術衛星 みどりⅡ(ADEOS-II)搭載のグローバル・イメージャ(GLI)がとらえました。 ギリシャは、おもにバルカン半島の南端部分、ペロポネソス半島、北部のブルガリアに隣接する地域、そしてエーゲ海に浮かぶ2000以上の島々から成ります。入り組んだ半島と島々が連なってできた複雑な海岸線が、この画像では夏空の下、紺碧のエーゲ海にくっきりと浮かびあがっています。また、ピンドス山脈やロドピ山脈などの植生の多いところは、図1では深い緑色で表わされていますが、ギリシャの国土の多くはやせた岩肌の多い土壌で、画像で見ると薄い茶色で表される植生の少ない地域が目立ちます。
アテネなどの都市は、図1では白っぽく見えていますが、 GLI よりも高分解能のセンサ、高性能可視近赤外放射計( AVNIR )からとらえたアテネ周辺を見てみましょう。図3の枠内 A-F をクリックすると、それぞれの地域の拡大図を見ることができます。
このAVNIRの画像では、空港やスタジアムなどの大きな建造物はもちろん、主要な道路、植生や土壌の状態も識別することができますが、都市の生活環境向上、森林伐採などの土地被覆変化の把握や現象解明のために、重要な地理情報を提供する役割を担っています。 今後、打上げが予定されている陸域観測技術衛星ALOSには、AVNIR(地上分解能16m)の分解能を向上させたAVNIR-2(地上分解能10m)が搭載され、それにより陸域、沿岸域のより詳細な観測が可能になります。
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