ALOS-2 / JAXA標準プロダクトの精度評価結果 2014/11/20版(初期校正結果)

(2014/11/20現在)

JAXAはPALSAR-2やその標準成果物の校正検証を2014年の初期校正期間内(2014年8月4日~2014年11月20日)に行い、PALSAR-2の標準成果物が高いラジオメトリ、ジオメトリ精度を有し、いずれも当初の性能要求を満足していること、更には、PALSAR-2が高い安定性と地球環境や災害の監視能力を有していることを確認しました(表1)。JAXAは2014年11月25日に、処理済みデータの配布運用を開始しますが、今後もPALSAR-2や画像の性能面での確認や性能向上の研究を継続して行います。以下に、画像の性能と画像を後方散乱係数に変換する方法を紹介します。

表1 PALSAR-2 性能評価結果 (サマリ、2014/11/20時点)
注)JAXA初期校正結果より
項目 測定結果 データ数 要求精度
(いずれも以下、アンビギュイティを除く)
幾何学精度
(RMSE)
高分解能モード・
スポットライト
モード
5.34m (L1.1)/6.73m (L2.1)
127/129 20m
広域観測モード 60.77m (L1.1)/29.93m (L2.1)
7/8 100m
ラジオメトリック
精度
コーナー反射鏡 1.31 (CF: -81.60)
アマゾン (森林) 0.406 (CF: -82.34)
NESZ (F/H/U) HH -41.1 (F)/-36.0 (H)/-36.6 (U)
HV -49.2 (F)/-46.0(H)
120
30シーン
 
 
1.0 dB
1.0 dB: -6.84dB@アマゾン
-26.0 (F)/-28.0 (H)/-24.0 (U)
 
偏波
(ポラリメトリ)
VV / HH 1.0143 (σ: 0.06)
VV /HH 位相差 (deg.) 0.350 (σ: 0.286)
クロストーク (dB) -43.7 (σ: 6.65) hv/hh
-44.0 (σ: 7.10) vh/vv
-48.2 (σ: 6.05) corr
6
 
 
 
 
1.047
5 deg.
-30 dB
-30 dB
-30 dB
分解能 (m)
アジマス/レンジ
スポットライトモード 0.79 (σ: 0.028)/1.66 (σ: 0.04)
高分解能モード [3m] 2.81 (σ: 0.034)/1.70 (σ: 0.022)
高分解能モード [6m] 4.06 (σ: 0.108)/3.53 (σ: 0.317)
高分解能モード [10m] 5.05 (σ: 0.110)/5.36 (σ: 0.126)
3
35
28
61
1.00×1.1/1.78
2.75×1.1/1.78
3.75×1.1/3.57
5.00×1.1/5.36
サイドローブ
PSLR (アジマス) -16.20 (σ: 2.53)
PSLR (レンジ) -12.59 (σ: 1.84)
ISLR -8.80 (σ: 3.23)
124
 
 
-13.26dB+2dB
-13.26dB+2dB
-10.16dB+2dB
アンビギュイティ
アジマス 23~14 (平均: 20)
レンジ 視認せず
7シーン
 
20~25dB以上
25dB以上
    注)
  • PSLR: Peak to Sidelobe Ratio, ISLR: Integrated Sidelobe Ratio
    Uは高分解能モード[3m]、Hは同[6m]、Fは同[10m]を表す。
    CFの標準偏差が1.31であるが、今後の校正作業で1.0以下に調整すると同時に、アマゾン結果と調和させる。

更に、成果物の後方散乱係数への変換は以下で行われます。

  • 成果物の後方散乱係数への変換(1)
  • (L1.5, 2.1用)
  • 成果物の後方散乱係数への変換(2)
  • (L1.1用)
CF mean (dB) std (dB)
CF1 -83.0 0.406
A 32.0 -