2024年01月30日更新
JAXA ひまわりモニタ
2015年9月 宇宙航空研究開発機構 地球観測研究センター
よくある質問(FAQ)
1. ひまわりモニタウェブサイトについて
Q1-1. ひまわりモニタウェブサイトで、過去分の画像を見たいのですが、毎時00~09分に観測されたものしか表示されません。
システム上の制約により、観測より約3か月以上が経過した過去の画像ついては、毎時00~09分の観測のもののみを公開対象とし、それ以外の時刻のものはウェブサーバ上から削除しております。 過去分の物理量データに関しましては、FTPサイトよりNetCDF形式のデータを入手いただくことができます。
|
Q1-2. データを入手するにはどうすればよいですか?
気象庁から提供されている静止気象衛星ひまわり標準データ、および、JAXAがひまわり標準データから作成する物理量データをFTPで公開しています。こちらからアカウント申請してください。
|
Q1-3. WebブラウザからP-TreeのFTPサイトにアクセスできません。
Q1-4. ユーザ登録情報の変更方法を教えてください。
お手数をお掛けして申し訳ありませんが、再度利用申請をお願いいたします。
|
Q1-5. 各種データへのアクセス方法がわかりません。
各種データのFTPサイトのアクセス先は以下の資料を参照ください。
|
Q1-6. FTPサイトからデータのダウンロードができません。
アカウントごとに同時接続数を制限しています。並列でダウンロードしたい場合は、同一ホストからは30件以内、複数ホストからは100件以内としてください。 また、接続時間を12時間までとしているので、時間制限を超えないようにダウンロードしてください。
|
Q1-7. FTPサイトからのデータダウンロードに時間がかかります。
FTPサイトに問題が発生した際には「最新情報・お知らせ」に記載いたしますのでご確認ください。また、一時的にアクセスが集中している場合がありますので、時間をおいてからダウンロードを試してください。長時間ダウンロードの遅延が続く場合はお問い合わせください。
|
Q1-8. FTPの他に、FTPの暗号化プロトコル(FTPSやSFTP)を利用させていただくことは可能でしょうか。
現在、JAXAひまわりプロダクトはFTP以外では下記のプロトコル(カッコ内はポート番号)で接続いただけます。
|
2. ひまわり標準データ(HSD)について
Q2-1. ひまわり標準データ(HSD)とは、どのようなデータですか?
ひまわり標準データ(HSD)は、気象庁が提供するひまわり衛星観測データのうち、最も源泉に近く、情報量の多いデータです。JAXAでは、気象庁との協力により、研究開発・教育を主たる目的としたユーザへのひまわり標準データの公開をおこなっています。ひまわり標準データの詳細については、以下をご参照ください。
|
Q2-2. 30日より過去のひまわり標準データ(HSD)は、入手可能ですか?
システムの制約により、観測より30日が経過した過去のひまわりオリジナルデータ(HSD)は、P-TreeのFTPサーバ上から削除しております。 P-Tree以外のひまわりオリジナルデータの配信サイトとして、以下がありますので、あわせてご参照ください。詳細につきましては、各サイトの管理者までお問い合わせください。
|
Q2-3. ひまわり9号標準データへのアクセス方法を教えてください。
Q2-4. ひまわり8号L1レベルデータの各バンドの応答関数について知りたい。
3. JAXA作成のひまわりL1格子化データ・物理量データ(JAXAひまわりプロダクト)について
共通
Q3-1-1. ひまわりモニタから提供されるNetCDF形式とは、どのようなフォーマットですか?
Q3-1-2. ひまわりモニタから提供されるNetCDF形式のデータを読み込むには、どのような方法がありますか?
NetCDFライブラリ提供元より提供されるライブラリを使用して、C、FORTRAN、C++、Javaなどのプログラム言語により取り扱うことができます。
GUIツールで比較的簡単にNetCDFファイルを扱うには、「hdfview」ツールを使用する方法があります。
その他、いくつかの有償ソフトでも、NetCDFファイルを扱うことができるものものあります。
|
Q3-1-3. JAXAひまわりプロダクトのアルゴリズム記述書(ATBD)はどこで手に入りますか?
Q3-1-4. 日中のデータを確認したらすべて欠損でした。
JAXAひまわりプロダクトのファイル名に記載されている時刻はUTCです。現地時刻に換算してください。
|
Q3-1-5. 1時間単位のレベル3プロダクトはどのように計算したものですか?
1時間単位のレベル3プロダクトは毎正時から50分までのレベル2プロダクトから作成しています。ファイル名の時刻は開始時刻を表しています。
|
Q3-1-6. 1日単位のレベル3プロダクトはどのように計算したものですか?
1日単位のレベル3プロダクトはUTCの0時から24時間分のレベル2プロダクトから作成しています。
|
Q3-1-7. NetCDFから取得できる地理座標は、特定のピクセルのどこ(中心?、左上?)に対応するのでしょうか?
地理座標はピクセルの中心に対応しています。
ひまわりL1格子化データを画像として表示する場合、緯度経度の値はピクセルの中心に対応します。
|
ひまわりL1格子化データ
Q3-2-1. ひまわりL1格子化データとして配布されている反射率データは地表面反射率ですか?
いいえ。大気補正を施していない大気上端反射率です。また、JAXAひまわりプロダクトでは、アルベドは反射率 x cos(太陽天頂角)と定義しています。
|
Q3-2-2. ひまわりL1格子化データは視差を補正していますか
ひまわりL1格子化データはオルソ補正は行わず観測値をWGS84楕円体を仮定して等緯度経度図法で投影したものです。標高の高い場所や雲は位置ずれが生じる可能性があります。
|
Q3-2-3. ひまわりL1格子化データに含まれる太陽方位角がマイナスの値をとるのはどうしてですか?
ひまわりL1格子化データでは太陽方位角は-180度から180度で定義されています。0度から360度に変換する場合は、負の値の範囲は180度足してください。
|
Q3-2-4. 任意の画素の緯度経度を求めるにはどうすればよいですか?
ひまわりL1格子化データは0.02度解像度で、60S-60N, 80E-160Wの範囲をカバーしています。各画素の左上からの座標x,y(いずれも0始まり)から
- 経度 = 80 + x * 0.02
- 緯度 = 60 - y * 0.02
で計算することができます。また、netCDFファイルに緯度、経度が変数として格納されています。
|
Q3-2-5. ひまわりL1格子化データの反射率や輝度温度の値が数千となっているのはなぜですか。
ひまわりL1格子化データのバンド1~6については0.0001倍、バンド7~16については0.01倍すると物理量に変換することができます。変換係数はじめ各種パラメータはNetCDFファイルに格納されていますので、NetCDFに対応したツールを使ってご参照ください。
|
Q3-2-6. ひまわりL1格子化データから放射輝度を求めるための太陽放射の値を教えてください。
Q3-2-7. albedo 01-06のcorrection factorとcorrection offsetの使い方を教えてください。
下記の式により物理量への変換を行ってください。
(DN * scale_factor + add_offset) * correction factor + correction offset
また、correction_update_MJDは変換係数を算出した日付になります。
|
Q3-2-8. ひまわり赤外画像(TIR画像)のnetCDFファイルを探しています。JAXAひまわりモニタのひまわり赤外画像(TIR画像)はどのバンドで取得すればいいのでしょうか?
物理量データ
エアロゾル特性
Q3-3-1-1. エアロゾル特性(ARP)プロダクトについて、アルゴリズムの詳細を示したドキュメントはありますか?
以下のウェブサイト、および参考文献を参照ください。
- JAXAひまわりモニタエアロゾルプロダクト解説書
- 参考文献
(L2 Aerosol Algorithm)
Yoshida, M, M. Kikuchi, T. M. Nagao, H. Murakami, T. Nomaki, and A. Higurashi, 2018: Common retrieval of aerosol properties for imaging satellite sensors, J. Meteor. Soc. Japan, doi:10.2151/jmsj.2018-039.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jmsj/advpub/0/advpub_2018-039/_article/-char/en.
(L3 Hourly Aerosol Algorithm)
Kikuchi, M., H. Murakami, K. Suzuki, T. M. Nagao, and A. Higurashi, Improved Hourly Estimates of Aerosol Optical Thickness using Spatiotemporal Variability Derived from Himawari-8 Geostationary Satellite, IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, accepted.
|
Q3-3-1-2. なぜエアロゾル特性プロダクトの更新は定期的でなく、時に観測から3時間以上遅れるのですか?
エアロゾル特性L2プロダクトの精度を向上させるために処理に2時間から5時間かかります。L3プロダクトは1時間分のL2プロダクトから作成するため、エアロゾル特性L3プロダクトの公開タイミングは観測から2時間半から6時間後となります。
|
Q3-3-1-3. ひまわりエアロゾル光学的厚さ(Aerosol Optical Thickness: AOT)データのUncertatiesの解釈の仕方を教えてください。
AOT_Merged_uncertaintyは無次元の値です。AOTの誤差の範囲をAOT_Merged ± AOT_Merged_uncertaintyと解釈してください。
|
Q3-3-1-4. 昼と夜の遷移の時間帯のエアロゾル特性プロダクトの品質について教えてください。夜間のARPの値が無いのはなぜですか。
放射伝達計算では平行大気を仮定しているため、太陽天頂角が70以下のデータのみを検索しています。そのため、昼夜の遷移の時間帯のデータは取得されていません。
エアロゾルは、太陽光の散乱と吸収に基づいて取得されるため、夜間のデータはありません。
|
雲特性
Q3-3-2-1. ひまわり雲特性(CLP)プロダクトのQAフラグについて、Cloud Retrieval Algorithm FlagがFailedとなるのはどういう場合ですかか?
雲特性リトリーバルの過程で最適な解が見つからなかったときに(ひまわりの観測輝度に合う雲光学的厚さと有効半径が見つからなかったときに)Failed になります。非常に薄い/厚い雲、雪氷やサングリントなどの非常に明るい地表面はFailed を引き起こす可能性があります。Cloud Retrieval Algorithm FlagがFailedとなっていた場合はCloud Mask Confidence Level Flagと併用して判断することをお勧めします。
もし、Failed が非常に厚い雲の画素で現れているなら、当然雲として扱うべきです。
このような画素では、Cloud Mask Confidence Level Flag=Cloudy の可能性が高いです。
一方で、Failed は雲のエッジ付近や濃いエアロゾルの画素でも現れる可能性があります。
このような画素ではおそらく、Cloud Mask Confidence Level Flag=Probably Cloudy でしょう。
このような画素は、雲ではない可能性がある(あるいは晴れか雲か判断ができない)と考えるべきです。
|
Q3-3-2-2. 夜間の雲特性プロダクトの取得は可能ですか?
推定に太陽放射を使用しているので、夜間のデータ取得はできません。
|
Q3-3-2-3. どのようにして雲の種類を分類しているのでしょうか、また、使用したアルゴリズムはどこで見ることができるのでしょうか?
取得した雲の光学的厚さと雲頂圧から、ISCCPの雲タイプの定義に基づいて分類しています。以下を参照ください。
Kawamoto, K., T. Nakajima, and T. Y. Nakajima, 2001: A Global Determination of Cloud Microphysics with AVHRR Remote Sensing, J. Clim., 14(9), 2054-2068, doi:10.1175/1520-0442(2001)014<2054:AGDOCM>2.0.CO;2.
Nakajima, T. Y., and T. Nakajima, 1995: Wide-Area Determination of Cloud Microphysical Properties from NOAA AVHRR Measurements for FIRE and ASTEX Regions, J. Atmos. Sci., 52(23), 4043-4059, doi:10.1175/1520-0469(1995)052<4043:WADOCM>2.0.CO;2.
ISCCP(International Satellite Cloud Climatology Project)の雲分類
https://isccp.giss.nasa.gov/cloudtypes.html
|
海面水温
Q3-3-3-1. 海面水温(SST)プロダクトのフォーマットが他のプロダクトと異なるのは何故ですか?
ひまわり以外の衛星で取得されたデータに基づくSSTプロダクト(GHRSST)と規格をそろえるため、他のJAXAひまわりプロダクトとはフォーマットが異なっています。
|
日射量/光合成有効放射
クロロフィルa濃度
Q3-3-5-1. クロロフィルa濃度(CHL)データにストライプノイズが見られます。
ひまわりデータは気象衛星としてのセンサスペック上は十分な校正精度ですが、センサのスキャンユニット中の画素間感度偏差が少し残っており、大気補正処理することで強調されてストライプノイズとして見えているものです。このストライプノイズは時間平均してそれ以外のノイズが減ると相対的に良く見えてくる傾向があります。
|
Q3-3-5-2. クロロフィルa濃度の深さの代表性を教えてください
透過率によりますが、(ある深さに到達する光は指数関数的に減衰するのでその重みが入射と後方散乱の往復分がかかるので)おおよそ0~数m程度における濃度を表していると考えられます。そのため、沿岸で透過率が低い海域ではより浅く、外洋ではより深くまでの情報になります。
混合層が発達してい状況では影響は小さいですが、亜熱帯域の成層が強い場合は衛星からは亜表層はあまり見えていないと思われます。
|
林野火災
Q3-3-6-1. 林野火災(WLF)プロダクトのフォーマットについて教えてください。
csv形式のファイルを提供しています。
csvとは、各項目がカンマ(,)で区切られたテキストデータです。
データの詳細についてはユーザーガイドおよびREADME(レベル2、レベル3)を参照ください。
|
モデルプロダクト
エアロゾル特性 (MRI/JMA)
Q3-4-1-1. エアロゾルモデルプロダクトの投影法について教えてください。
ガウス格子のデータを、Webメルカトル投影しています。
|
海面水温 (JAXA/JAMSTEC)
Q3-4-2-1. JAXA/JAMSTEC海面水温プロダクトのBest Estimateデータを使おうとしたところ、月に数日、欠損になっている日があります。webのモニタリングページには表示されるのですが、ftpサイトにはデータがないのはなぜでしょうか?
システムメンテナンス等の影響で、Best Estimateのデータが無い場合もあります。
webページの画像は、Near Real-Timeデータ(予測値(FCST)、解析値(ANAL))を用いて作成しています。Best Estimateのデータが無い期間については、Near Real-Timeデータを参照ください。
|
アンサンブル海洋解析プロダクトLORA (JAXA/RIKEN)
Q3-4-3-1. JAXA/RIKENのアンサンブル海洋解析プロダクトについて、鉛直層の数は書いてありますが、層の間隔情報はどこにありますか。
層情報はプロダクトとは別のgrid.ncに格納されています。
|
4. データ利用について
Q4-1. ひまわりモニタ(P-Tree)から入手したデータを、商用目的で使用できますか?
P-Treeから入手したデータの利用は、気象庁のデータ公開ポリシーにしたがって、非営利目的(研究開発・教育等)に限定されます。営利目的の場合は、気象業務支援センターにご相談ください。
|
Q4-2. ひまわりモニタ(P-Tree)から入手したデータ、画像を論文で引用する場合、どのような記載が必要でしょうか?
本サービスにて提供するデータ、画像等を用いて論文、レポート等を出版する場合は、ユーザーガイド「3.成果報告」に従い、JAXAのデータを使用している旨を明記してください。
なお、論文の場合は、ユーザーガイド「7.参考文献」に記載する当該プロダクトの論文も引用ください。
|