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地球が見える 2014年

GPM主衛星が観測する3D降水データ等の提供を開始しました

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、米国航空宇宙局(NASA)と共同開発したGPM主衛星(全球降水観測計画主衛星)が取得するデータの一般提供を9月2日から開始しました。
同衛星は「空飛ぶ雨量計」とも呼ばれる、宇宙から降水を観測する人工衛星で、日本が開発した高性能な降水レーダ(二周波降水レーダ:DPR)が搭載されています(参考:衛星搭載降水レーダ(二周波降水レーダ:DPR))。これまで、データ精度を向上させる校正作業を実施してきましたが、作業を完了し、JAXAの地球観測衛星データ提供システム「G-Portal」から一般ユーザへGPMプロダクトの提供を開始しました。

 DPRプロダクトはGPM主衛星に搭載されているDPRによるレーダ受信電力及びそこから降水に関する物理量を算出した成果物です。DPRレーダ受信電力プロダクト(レベル1)はJAXAが開発し、DPR降水物理量プロダクト(レベル2、3)はJAXAとNASAが共同で開発しました。
図1は、平成26年7月22日0時頃にDPRが、フィリピンの東海上で発達していた台風10号の降水の三次元分布を捉えたものです。このとき、高度15kmまで降水が観測されており、よく発達して、台風の目も大きくなっていました。この観測から2日後、台風10号は台湾に上陸しました。
図2はDPRが捉えた、平成26年8月9日19時頃に台風11号の降水の三次元分布を示しています。台風第11号は10日6時過ぎに高知県安芸市付近に上陸しましたが、DPRにより上陸前の台風11号の3次元的な渦構造がはっきりと捉えられています。
図3は、GPMが捉えた台風11号の様子を動画で示しています。

平成26年7月22日午前0時頃(日本時間)のDPRによる台風10号の降水の地表面付近の分布と台風進路
平成26年7月22日午前0時頃(日本時間)のDPRによる台風10号の降水の地表面付近の三次元分布
図1 平成26年7月22日午前0時頃(日本時間)のDPRによる台風10号の降水の地表面付近の分布と台風進路(上)、および、三次元分布(下)。

平成26年8月9日19時頃(日本時間)のDPRによる台風11号の降水の三次元分布
図2 平成26年8月9日19時頃(日本時間)のDPRによる台風11号の降水の三次元分布(上)、上図の位置(下)

図3 GPMが捉えた2014年台風11号「HALONG」 2014年8月9日10Z(動画)

 全球合成降水マップ(GSMaP)プロダクトはGPM主衛星データと複数のコンステレーション衛星群(GPM計画に参加する各国・機関の人工衛星群)データから全球の降水分布を算出する成果物で、JAXAが開発しました。JAXAが平成24年5月に打ち上げ、現在運用中の水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)もコンステレーション衛星群の一つとして、GPM計画に参加しています。GSMaPは緯度経度0.1度格子(赤道付近で約10km格子)、1時間の分解能を持ち、観測から4時間以内に提供します。また衛星データのみならず、地上雨量計データも使用したプロダクトを観測から約3日後に作成、提供します。
図4は平成26年8月19日午前3時頃(日本時間)のGSMaPによる全球の降水分布です。

平成26年8月20日午前3時頃(日本時間)のGSMaPプロダクトによる全球の1時間平均の降水分布
図4 平成26年8月20日午前3時頃(日本時間)のGSMaPプロダクトによる全球の1時間平均の降水分布

 これらのGPMプロダクトによって、全球の降水(雨や雪)をこれまでより正確に把握することができるようになり、気象庁等の各国気象機関におけるデータ同化(※1)による天気予報精度向上や台風の進路予測に利用されます。また、アジア等の途上国における洪水対策などに利用される予定です。

JAXAの地球観測衛星データ提供システム(G-Portal) でユーザ登録を行えば、どなたでもGPMのプロダクトをダウンロードいただけます。DPRプロダクトはNASAからも同時に提供が開始されます。また、GPM主衛星に搭載されているマイクロ波放射計(GMI)のプロダクト及び他のGPMパートナーが提供するマイクロ波放射計による観測データは既に提供を開始しています。

全球降水観測(GPM)計画に関するより詳細な情報は、以下のURLをご参照ください。
JAXA GPM/DPRスペシャルサイト
JAXA/EORC GPMウェブサイト
NASA/GSFC GPMウェブサイト(英語)

※1 数値モデルのシミュレーション結果を、実際の観測結果とつきあわせて修正する手法。数値気象予報では、シミュレーションされた大気状態を衛星や地上観測をもとに修正します。



観測画像について

観測衛星: 全球降水観測計画主衛星(GPM core observatory)(図1、図2、図3)
観測センサ: 二周波降水レーダ(DPR)(図1、図2、図3)
観測日時: 2014年7月22日午前0時頃(日本時間)(図1)、2014年8月9日19時頃(日本時間)(図2)、2014年8月9日19時頃(日本時間)(図3)、2014年8月20日午前3時頃(図4)

図4画像について

GPM全球合成降水マップ(GPM-GSMaP)/「世界の雨分布速報」:
GPM全球合成降水マップは、JAXAのGPMプロダクトのひとつであり、「世界の雨分布速報」の新しいバージョンになります。世界の雨分布を1時間ごとに、複数の静止・極軌道気象衛星と地球観測衛星の放射計 やサウンダー(GPM GMI,TRMM TMI, GCOM-W AMSR2, DMSPシリーズ SSMIS, NOAAシリーズAMSU, MetOpシリーズAMSU, 静止気象衛星IR)のデータを複合して作成し、提供しています。なお、背景の雲画像には、米国海洋大気庁(NOAA)気候予測センター(CPC)の作成による全球雲 データを利用しています。このデータは気象庁の静止気象衛星ひまわり(MTSAT)、米国海洋大気庁の静止気象衛星(GOES)、欧州気象衛星機関 (EUMETSAT)の静止気象衛星(Meteosat)のIR情報を利用しています。
本文ここまで。
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