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地球が見える 2007年

「赤毛のアン」のふるさと、プリンス・エドワード島

図1 プリンス・エドワード島とその周辺
(Google Earthで見るプリンス・エドワード島 (kmz形式、4.64MB、低解像度版))
図1はセントローレンス湾に浮かぶプリンス・エドワード島とカナダの東海岸の一部です。ノーサンバーランド海峡を挟んで北がカナダで最小の州、島の名前と同じプリンス・エドワード・アイランド州、南はニュー・ブランズウィック州です。1997年に全長13kmのコンフェデレーション橋が架かり、いわゆる陸続きとなりました。
プリンス・エドワード島は最高標高152m、東西224km、南北は6〜64kmの三日月状に横たわる平坦な長い島です。セントローレンス湾を望む島の北海岸、ダルベイ・ビーチからキャベンディッシュ・ビーチまでは国立公園にもなっており、カナダでも有数の海岸として有名です。州立公園が36、キャンプ場が70以上もある、島全体が公園のようなところです。南海岸のサマーサイドは昔から保養所としても有名で、アメリカなどからも避暑に来る人が多いようです。
土地は赤土で肥沃、島の面積の80%が耕作されているため、別名「100万エーカーの農場」とも呼ばれています。図からも、島の方が耕作地の多いのが分かります。大麦、ライ麦、ジャガイモなどが栽培されていますが、プリンス・エドワード島のジャガイモは特に有名です。しかし、何にも増してこの島を有名にしているのは、『赤毛のアン』シリーズを書いたルーシー・M・モンゴメリが住んでいた島だからではないでしょうか。図中左側の赤い枠線で囲んだところが少女アンの「故郷」アヴォンリー村のモデルでもあり、モンゴメリが生まれ育った地、キャベンディッシュ村です。

図2 キャベンディッシュ周辺の拡大図
図2は赤毛のアンの舞台となったキャベンディッシュ村周辺を拡大したものです。海岸線に打ち寄せる波が濁った水を連ねて生じさせていることから、砂浜が続いていることが分かります。パッチワーク状に開墾(かいこん)された畑地は作付けされた穀物(こくもつ)の種類や生育状態の違いによって緑の濃さが違っていますが、刈り取られた畑地はいずこも赤土の色を呈(てい)しています。
「赤毛のアン」は1908年に出版され、アンの11歳から16歳までを描いています。画像中央のニュー・ロンドン湾の周りがモンゴメリの暮らしたところです。1874年にモンゴメリが生まれた家は湾の南側、ニュー・ロンドン村にあり、現在モンゴメリ博物館になっています。
モンゴメリは1歳9ヶ月で母に先立たれ、湾の東のキャベンディッシュ村で、モンゴメリの祖父母に引き取られて育ちました。そこには「赤毛のアン」の舞台である「グリーン・ゲイブルズ」、「恋人の小径」、「お化けの森」、「輝く湖水」など作品に登場する場所が残されています。
湾の西に位置するパーク・コーナーにはモンゴメリの第二の我が家であるキャンベル家の農場があります。そこは母方の叔母の家で「銀の森屋敷」と呼ばれ、モンゴメリが1911年に、象牙色のドレスとベールを身にまとい、白い薔薇とすずらんのブーケを 持って、結婚式をあげたところです。現在、屋敷の一部を博物館として公開し、当時のオルガンや家具など「赤毛のアン」の時代の生活ぶりを見ることができます。また、湾の西にはシリーズ第5作「アンの夢の家」のモデルとなった家が残っています。ここはアンが結婚してフォア・ウィンズという漁村で所帯をもった舞台です。
映画「赤毛のアン」ではアンが汽車でアヴォンリーへ到着し、馬車に乗ってグリーン・ゲイブルズへ向かいます。映画に出てくる道路はいずこも赤土でしたが、現在はほとんどが舗装されて白く見えています。しかし、図をよく見ると、所々に赤土の道路が残っているのが見えます。一方、プリンス・エドワード島の鉄道建設は1871年に決定し、島を縦断するよう本線が設置された後、全ての村を結ぶよう支線が縦横に交差して建設されましたが、コストが計画を大幅に上回ったため1989年に廃止となり、現在はコンフェデレーション・トレイルとなって、ハイキングやサイクリングに利用されています。

図3 シャーロットタウン周辺
図3はプリンス・エドワード島の州都、シャーロットタウン周辺です。州都と言っても3万人程度の小さな街です。イギリス国王ジョージ三世の王妃シャーロットにちなんで名付けられています。1864年9月にプロビンス・ハウスにおいて「シャーロットタウン会議」が開かれ、1867年の連邦制発足とカナダ独立に向けての話し合いが行われたことから、カナダ建国の地として有名です。プロビンス・ハウスに隣接して、劇場、ギャラリー、博物館、図書館及び記念講堂の5つの建物からなるコンフェデレーション・センターがあります。ここでは毎年ミュージカル「赤毛のアン」が上演されています。
2008年には「赤毛のアン」出版100周年を記念する祝賀イベントが1年間にわたってプリンス・エドワード島で開催されるようです。



観測画像について:
(図1〜3、図をクリックすると二段階で拡大します)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)
観測日時: 2006年10月15日10時15分頃 (世界標準時)(図1左)、
2006年9月28日16時02分頃 (世界標準時)(図1中央、図2)、
2006年9月11日15時16分頃 (世界標準時)(図1中央)
2006年10月10日15時14分頃(世界標準時)(図1右、図3)
地上分解能: 10m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
AVNIR-2は、4つのバンドで地上を観測します。図1〜図3は、いずれも可視域のバンド3 (610〜690ナノメートル)、バンド2(520〜600ナノメートル)とバンド1 (420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当てカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じ色合いとなり、次のように見えています。
暗緑色: 森林
明緑色: 草地、農地
明るい茶色: 刈り取られた農地(赤土)
青っぽい灰色: 市街地、道路
青: 水域

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
衝突クレータを記憶する楯状地:カナダ、ラブラドル半島
地球が見える 陸地・地形
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画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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