地球が見える 2006年
アメリカ発祥の地、ボストンと学園都市、ケンブリッジ
ケンブリッジはチャールズ川の北側に位置する街です。世界中から優秀な学生が集まる学園都市で、ロンドンの学園都市に因んで名づけられました。ここには故ケネディ大統領を始めとする政治家などアメリカを支える人材を輩出したハーバード大学とノーベル賞受賞者を多数輩出したマサチューセッツ工科大学(MIT)があります。ハーバード大学は1636年創立のアメリカ最古の大学です。キャンパスはチャールズ川が北側に蛇行した辺りにあり、緑色の森に青い屋根の校舎が点在しているところが中心部です。また、チャールズ川を挟んで対岸のボストンにもキャンパスがあり、フットボール場が見えます。MITのキャンパスはチャールズ川に沿う方形の緑地で、そこには青い屋根の大講堂や赤いスタンドのスタジアムが見えます。因みに、ケンブリッジ市は日本の学園都市つくば市と姉妹都市になっています。 ボストンは、チャールズ川の南側に位置し、17世紀にイギリスからやってきた移民が作り上げた街で、アメリカ東海岸最古の都市です。街の中心部の道路には「フリーダム・トレイル」という赤い線が引かれ、誰でもが名所旧跡を辿れるようになっています。市街の中心部に見える緑地が、そのスタート地点となるボストン・コモンという公園で、それに隣接した緑地はアメリカ初の植物園であるパブリック・ガーデンです。そこから川沿いに整然と区画された街並みが見えますが、赤レンガ造りのビクトリア様式の家が残るバックベイ地区です。この街並みの西のはずれにはバックベイフェンスの森が広がり、この緑地の傍に浮世絵を含む東洋美術の一大コレクションを誇るボストン美術館があります。また、中心街の南の運河には、アメリカ独立革命のきっかけとなった1773年12月16日のボストン茶会事件の3隻のうちの1隻を復元した船が係留されています。 バックベイフェンスの森とチャールズ川との間に見える鮮やかな赤色のグラウンドは、かつてベーブ・ルースが活躍したボストン・レッドソックスの本拠地であるフェンウェイパークです。奇しくも日本文化の粋を集めた美術館の傍らで、2007年春には日本野球を代表する松坂投手がマウンドに立つことになっており、大いに活躍することが期待されます。
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