地球が見える 2006年
八重山諸島と「ちゅらさん」の島
画像中央に2つの大きな島が見えていますが、東が石垣島、西が西表島(いりおもてじま)です。画像右上には多良間島が、石垣島と西表島の間には竹富島、小浜島(こはまじま)、黒島、新城島(あらぐすくじま:上地島と下地島から成ります)がそれぞれ見えています。竹富島の南半分や石垣島と西表島の一部は白い雲で覆われています。西表島の北側の海上には白いもやっとした薄い雲がかかっています。 石垣島の北部は濃い緑色に見えていて森林に覆われており、南部は薄茶色に見えていて畑地が広がっていることが分かります。西表島は、沿岸部を除いて大部分が濃い緑色に見えており、森林に覆われていることが分かります。 各島の周りを取り囲むようにサンゴ礁が黄緑や水色に見えています。特に石垣島と西表島の間に広がる海域は石西礁湖(せきせいしょうこ)と呼ばれ、我が国最大のサンゴ礁があることから1972年に、西表島の山地部、石西礁湖に浮かぶ島々とともに西表国立公園に指定されました。 西表島の南西沖に濃紺の海域が見えますが、画像が得られた時間帯には北北東から約3m/sの風が吹いていたので、島陰で風が弱かったものと考えられます。西表島の北西沖の海面には黒い「しわ」のようなものが見えていますが、これは光と風が織り成すものです。海面全体に一様に漣(さざなみ)が立っていれば、太陽の反射で海面が輝いて白く見えますが、風が弱い凪ぎの場所や、逆に大きな波やうねりによって漣からの反射が少ない場所では海面は黒く見えます。
マンタウェイの東側、小浜島と嘉弥真島を取り巻くようにサンゴの環礁が見えます。環礁内の水色や青緑に見えるのが比較的水深の浅いところのサンゴ礁です。小浜島の海岸で薄茶色に見えているのはいずれも遠浅の砂浜です。小浜島の北東にある小浜港から石垣島との間を結ぶ高速船とフェリーが発着します。また、島の西南に突き出た岬にあるのは細崎漁港です。いずれの港も堤防内は水深が深いため濃い青に見えます。小浜島は農業も盛んでサトウキビ畑が碁盤の目のように並んで見えています。島の南東部にはゴルフ場も見えています。小浜島はNHK朝の連続ドラマ「ちゅらさん」(平成13年4〜9月放送)の舞台となったことでも有名です。なお、「ちゅらさん」とは、沖縄の方言で美人を意味します。
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