地球が見える 2006年
文明開化から「みなとみらい21」へ:港、横浜
図中央は横浜港で、コンテナ・ターミナルを経て、その東側(画像では下側)は東京湾です。海面は黒く、船の航跡は白く見えています。図右下には鶴見川の河口と工場群が、左下には、精油所の白い石油タンクが見えています。図左には、今年開園100周年を迎えた三渓園や日本における西洋式競馬の歴史が始まったという競馬場跡地である根岸森林公園がまとまった緑地として見えています。図の上側には緑地が点在しており、住宅地となっています。この画像は真下から西に約41°斜め下を観測したので、高層ビルの側面が見えており、立体的に見えています。 横浜港の西側(上側)では、現在、都心臨海部再開発事業が「みなとみらい21」という愛称で進められています。ランドマークタワーやヨットの帆の形をしたインターコンチネンタルホテルなど高層ビル群を見ることができます。また横浜港の入り口にかかる大きな橋は横浜ベイブリッジで、首都高速道路湾岸線の一部となり横浜港の物資を輸送する重要な物流ルートとなっています。全長860mのベイブリッジは塔から斜めに張ったケーブルを橋桁に直結して支える斜張橋で、画像には2本の主塔を見ることができます。塔の高さは海面から175mに及びます。横浜は神戸と並ぶ二大貿易港で、外国船の出入りも賑やかです。水面から55mのベイブリッジは豪華客船クイーンエリザベス2世号(高さ53m)が横浜大桟橋に入港できるように設計されました。 横浜は首都東京の西南にあって、東京湾に面した良港を持つことから、その港を要に日本有数の京浜工業地帯の一角を担いました。海岸に沿って規則的に並んだ白い建物は巨大な工業施設群で、画像の中の海岸線はすべて埋め立て地で覆われていることが分かります。 観光の中心「港ヨコハマ」には文明開化の遺産とエキゾチックな港のムード、そして開港当時をしのばせる建物や記念碑が町のそこかしこに見られます。みなとみらい地区の南東(画像では左下)の山下公園付近には外人墓地や横浜スタジアム、元町、中華街、氷川丸(ひかわまる)なども画像から見て取れます。 画像の右上には新横浜駅と日産スタジアムが見えます。日産スタジアムは旧称を横浜国際総合競技場といい、国土交通省(当時建設省)の事業「鶴見川多目的遊水地」の上部を利用して平成6年1月から平成9年10月にかけて建設されました。横浜市の横浜総合運動公園整備事業の中核施設です。2002年FIFAワールドカップの決勝戦がここで開催されたことはまだ記憶に新しい出来事です。 神奈川県の県庁所在地、横浜市の人口はおよそ360万人(2006年7月1日現在)で、日本の市としては最大です。
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