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地球が見える 2006年

秋を迎えた南半球の港町、シドニー

図1 シドニー
  図1は、2006年5月3日に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)に搭載された高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)が捉えたオーストラリアの港町、シドニー市のほぼ全景です。ちょうど、日本のゴールデンウィークに当たる時期なので、南半球は秋となっていますが、日本からの観光客も多く訪れていたのではないでしょうか。

ニュー・サウス・ウェールズ州の州都、シドニー市は、人口約430万人で、オーストラリア最大の都市で、ご覧のように非常に入り組んだ湾の両岸に発達した町です。この湾はジャクソン港(通称シドニー港)で、長さ19 km、面積55 km2で世界最大の天然の港です。図の中央下部にシドニー空港が見えており、2本の滑走路がボタニー湾に突き出していることが分かります。空港からダウンタウンまでは電車で15分程度の距離です。

シドニーでは、2000年に夏季オリンピックが開催されました。競技のほとんどはこの画像内の各所で開催されましたが、中でも開催の中心となったのが、郊外にあるシドニー五輪公園でした。この中の五輪スタジアムで開・閉会式、陸上競技等が行われ、マラソンコースのゴールにもなりました。高橋尚子が日本の陸上競技として初の金メダルを獲得したマラソン競技は、ノース・シドニーを出発点としてシドニー・ハーバー・ブリッジを渡り、シドニー中心部を通って一旦折り返した後、このシドニー五輪公園に向かうコースで行われました。

図2 シドニー中心部の拡大図
(Google Earthで見るシドニー (kmz形式、1.92MB、低解像度版))
図2は、シドニー中心部をさらに拡大したものです。この画像は、AVNIR-2のポインティング機能を使って、衛星の直下ではなく、直下から西へ約34度振った斜め下の方向を見て撮像したもので、西を上に表示しています。中心部の高層ビル群が立体的に見えています。

高層ビル群のすぐ右(北)の湾に面したところにフェリーの発着場であるサーキュラー・キー、そして有名なオペラ・ハウスが岬の突端に白く見えています。また、ダーリング・ハーバーにある白く四角い建物がシドニー展示場で、シドニー五輪の際、ここで行われた柔道競技では、田村亮子が悲願の金メダルを獲得しました。

一方、湾内に目を移すと、主にフェリーのものと思われる白い航跡が多数見えます。シドニーは、湾の南北に市街地が発達しているので、シドニー・ハーバー・ブリッジとともにフェリーが欠かすことのできない市民の足となっています。

また、この画像の下方には、ボンダイ・ビーチも見えています。ボンダイとは、アボリジニの言葉で「岩に砕け散る波」という意味で、この画像でも波が白く立っているのがよく分かります。1年を通してサーフィンが楽しめる場所です。ここではビーチバレー競技が開催されました。



観測画像について:
(図1及び図2)
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)
観測日時: 2006年5月3日23時40分頃(世界標準時)
地上分解能: 10 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
AVNIR-2は、衛星進行直行方向に観測領域を変更するポインティング機能を持っていて、 4つのバンドで地上を観測します。このうち、バンド3 (610〜690ナノメートル)、バンド2 (520〜600ナノメートル)とバンド1 (420〜500ナノメートル)を赤、緑、青に割り当ててカラー合成しました。この組合せでは、肉眼で見たのと同じような色合いとなり、次のように見えています。

深緑色: 森林
緑色や黄土色: 草地、畑地
青っぽい灰色: 市街地、道路
赤、青、白など: 建物の屋根
濃紺: 水面(川、湾、港、海)

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
緑地と高層ビル群が点在する東京都心部
地球が見える 陸地・地形
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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