地球が見える 2006年
日本有数の干拓地を抱える八郎潟
埋め立て前の八郎潟の姿は大潟村を取り巻く残存湖(調整池、東部承水路、西部承水路)の形に残っています。現在は、淡水湖で、コイ・フナ・ワカサギなどの格好の釣り場として有名です。特に東部承水路にある中の島や葦の島は釣りスポットとなっています。 大潟村の居住地は総合中心地と呼ばれ、住宅が小さな粒々として見えています。圃場(ほじょう)とは完全に分離され、幹線道路とそれから碁盤の目状に延びる支線道路で結ばれています。その中で一際目立つ中央幹線排水路に沿う道路が「大潟村ソーラースポーツライン」です。この道路は一周約30キロメートル、幅7メートルの二車線道路で、世界で初めてソーラーカーの公式レースコースとして1994年に認定されました。図上では灰白色の一筋の線として見えています。 大潟村の圃場は大型機械による営農を目的とし、従来規模の約3倍にあたるおよそ100メートル四方の区画が基本となっています。この規模の違いは周辺町村と較べると明白です。緑色の領域が少ないのは、5月期の特徴として水を張る前後の、つまり田植え前の圃場が多いことによると考えられます。圃場を縦横に走る幹線排水路の末端には排水機場が設置されています。これは、村全体が海抜0メートル以下のため干拓地から残存湖に排水する水位調整が不可欠だからです。
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