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地球が見える 2006年

緑地と高層ビル群が点在する東京都心部

(Google Earthで見る東京 (kmz形式、1.40MB、低解像度版))
全体画像
図は陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)の高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)が2006 年5 月に捉えた東京の中心部です。東京駅と新宿駅との間に皇居、東宮御所、神宮外苑、新宿御苑、明治神宮といった大きな緑地が見られます。それらの中で最大のものが皇居一帯で、4つの緑の領域(皇居、皇居東御苑、皇居外苑、北の丸公園)から成り立っています。皇居の右側(北側)には白い屋根の東京ドーム、神宮外苑と新宿御苑との間には国立競技場、図左下にはレインボーブリッジ、図下には隅田川、図右下には不忍池(しのばずのいけ)がそれぞれ見えています。

さて、図をよく見ると、新宿駅の上(西)や東京駅の上にたくさんのビルが林立している様子が自然に見えて来ます。他にも東京タワーや六本木ヒルズ森タワー、汐留や佃島などの高層ビル群が見えてきます。これは、AVNIR-2 が衛星直下だけでなく、斜め下方向を観測できるポインティング機能を持っていて、図は、地上から見て天頂から東に向かって約47°の方向から(衛星から見ると真下から西に約41°斜め下を)観測したので、大きなビルの東の側面が見えるためです。このような大きなポインティング角は緊急観測を始め、クロストラック方向の立体視画像の取得に役立つことが期待されます。

皇居一帯は江戸城城址に当たり、天正18年(1590年)豊臣秀吉による小田原征伐で徳川家康の居城となりました。家康入府時には応急修理がなされた程度で、慶長8年(1603年)には江戸幕府が開かれ、大城郭が完成したのは寛永13年(1636年)、家光の治世であるといわれています。
緑地のほとんどの部分は濃い緑色ですが、これは樹木で覆われていることを示しています。皇居の左下(南東)部分の皇居前広場は明るい緑色ですが、これはクロマツの点在する大芝生広場があるためです。皇居内の深い森と対照的に開放的な雰囲気を与えてくれます。
皇居の右下(北東)部分は旧江戸城の本丸と二の丸を中心とした地域です。本丸跡右端(北端)の天守台から左(南)へ広大な芝生が広がっていて、この部分も明るい緑色です。二の丸跡は、唯一残る江戸時代の日本庭園となっています。
皇居の右(北)部分は北の丸公園で、旧近衛連隊の跡地を森林公園として整備したものです。皇居の森と一体感を保つため常緑樹が植栽されています。なお、右端(北端)の白い円形の構造物は武道館で、公園内には他に科学技術館、国立近代美術館等の施設があります。



観測画像について:
観測衛星: 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
観測センサ: 高性能可視近赤外放射計2 型(AVNIR-2)
観測日時: 2006年5月21日10時2分頃(日本標準時)
地上分解能: 10 m
地図投影法: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
AVNIR-2 は4 つのバンドで地上を観測します。このうち、バンド1 (420〜500ナノメートル)、バンド2 (520〜600ナノメートル)とバンド3 (610〜690ナノメートル)を青、緑、赤色に割り当て、カラー合成すると肉眼で見たのと同じような色合いとなります。画像には次のようなものが見えています。

深緑色: 森林
緑色や黄土色: 草地、畑地
青っぽい灰色: 市街地、道路
赤、青、白など: 建物の屋根
濃紺: 水面(湖、池、川)

図は通常と異なって、緑にバンド2の値×90%とバンド4の値×10%の和を割り当てるという工夫をしました。緑色がやや強調され鮮やかに見えています。

関連サイト:
ALOS 解析研究ページ
地球が見える 陸地・地形
本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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